旧車レストア×ヤマハトレールDT1☆フルレストアにチャレンジ☆Vol.7 サスがしっかり作動してこそ快調旧車!!前後サスのオイル交換に挑戦
正立型フロントフォークの分解組み立ては、過去に何度も、様々なモデルで経験したことがあるサンデーメカニックは数多いはず。ぼく自身も、様々なモデルで経験してきましたが、旧車メンテナンスを楽しんでいるので、倒立型フロントフォークの分解メンテナンス経験は数えるほどしかありません。また、リヤのダンパーユニットが分解可能なモデルとの出逢いも数えるほどしかありません。このヤマハ250DT1の初期シリーズも、実は、分解可能なダンパーユニットを採用していました。ここでは、前後サスペンションの「オイル交換」にチャレンジしてみよう。 【画像】旧車レストア×ヤマハトレールDT1をギャラリーで見る(11枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ
特殊工具の流用でオイルシールホルダーを脱着
1960年代に設計されたモデルのフロントフォークは、オンロードモデル、オフロードモデルを問わず鉄製ボトムケースにオイルシールホルダーをネジ込んで組み付けるタイプが多い。このようなフロントフォークは、ダストカバーを引っ掛ける溝部分にに、サイズが合致するベアリングプーラーを軽く締め付けることで、シールホルダー分解時にチカラが加わりやすく、簡単にネジ締め付けを緩められるようになる。1969年式ヤマハDT1用フロントフォークはカヤバ(現KYB)製で、実にこだわった素晴らしい内部構造を採用。他メーカーモデルと比較すると、レーシングキットパーツ並みの内部構造を街乗り車用に採用していた。
インナーチューブ表面のサビは再生可能
前オーナーさんから受け取った新品インナーチューブは、同じΦ径で同じ長さだったが、微妙に細部寸法が異なり、結果的には機種適合しない=アンマッチなことが判明。仕方ないので、サビだらけの純正インナーチューブをベースに、再生ハードクロームメッキを依頼した。インナーチューブ再生と言えば福岡県の東洋硬化さん。おおよそ3週間で仕上がり納品された。初代ヤマハDT1の純正インナーチューブは段付き構造で、オイルシールが摺動する下側部分だけがハードクロームメッキ処理。その他はユニクロメッキ仕上げだった。今回は、段付き部分も含めてすべてハードクロームメッキ仕上げでオーダーした。その分、コスト高にはなるが、サビにくく美しさが長続きすると考えたので、オールハードクロームメッキ仕上げにした。 取材協力/東洋硬化