旧車レストア×ヤマハトレールDT1☆フルレストアにチャレンジ☆Vol.7 サスがしっかり作動してこそ快調旧車!!前後サスのオイル交換に挑戦
楽々ツインショックを分解できる市販特殊工具
DRC(ダートフリーク)のunitブランドから発売されているリアサス分解ツールを使い、主要部品を分解したツインショック。オイル漏れが原因で汚れは目立っていたが、深く気になるサビが無かったのは逆に良かった。主要部品は磨き込みとブラスト処理を行い、組み立て前にダンパーを分解して内部状況の確認とオイル注入などなどを行い、ダンパーユニットとしての再生にチャレンジしてみようと考えたが……。 取材協力/DRCダートフリーク
分解可能な構造だったツインショックのダンパーユニット
過去に様々なリアサス分解ツールを利用し、自身でもSSTを自作した経験があるが、unitブランドの分解ツールは素晴らしく、とにかく使いやすい。ツインショックでも、モノショックでも、旧車いじり好きなら絶対に欲しいスプリングコンプレッサーだ。ダンパーのシールヘッド兼エンドカバーがカシメ固定式ではなくネジ込みタイプだったので、普通に分解することができた。ガス封入ダンパーはカシメ式で簡単には分解できない例が多いが、ピンスパナを使うことで簡単に分解することができた。そもそもオイルダンパー感は一切無く、スコスコに作動。分解してみると内部は完全乾燥状態で、ダンパーオイルなどまったく入っていなかった。まさかこんな状況で肝心のオイルシールが生きているとは思えないが……。
オイル封入量は作動感覚で決定してみた
ピンスパナで緩めてダンパー本体から抜き取ったパーツは、ダンパーロッドに組み込んだまま解せず、順列を保持したままで洗浄とエアーブロー。KYB製のG10ダンパーオイルを利用し、ダンパーシャフトのオイルシールはそのままで、シールヘッド兼エンドキャップへ組み込むOリングのみ同一サイズに交換。そんな状況で復元して、状況確認(様子見)してみることにした。ダンパーボディへは6~7割程度までG10オイルを入れ、ダンパーピストンを挿入し、さらにG10オイルを注入してエンドキャップを締め込んでみた。ダンパーを作動させながら程良い減衰作動力を得られるまで、オイル交換を繰り返し行ってみた。十分な減衰力を得られたところでダンパーボディをパーツクリーナーで脱脂洗浄。ロッド側を下向きに、逆さま吊りをキープして数日間、さらにダンパーロッドを作動させながら数日間、放置しながらオイル漏れを確認点検してみたが、ダンパーシャフトシールからのオイル漏れは皆無……!?磨き込みを終えたパーツを組み合わせてコンプリート状態に復元した。