松阪市路線バス運賃無料デーが3年連続開催だと!? 今年は国宝も見に行けるってマジ?
■目的地になりうる候補地は?
運賃が無料ということで、どう乗車すればお得なのかどうしても気になってしまうが、楽しみ方やスポットを紹介しよう。まず路線として長いのは飯南波瀬線である。起点の松阪駅前から終点のスメールまでは約1時間半で運賃は1500円である。 スメールとは飯高地域にある宿泊施設のことで、売店もあるので買い物を楽しんだり、周辺の景色で紅葉を楽しんだりと観光もできる。そこから徒歩圏内には奥香肌湖や蓮ダムがあり、見晴台に立てば壮大な景色を楽しむこともできる。蓮ダム管理所にはダムカードやダム印が貰える。日曜日でも対応しているということなので、訪れた際はぜひ立ち寄ってもらいたい。 また路線沿線には道の駅「飯高駅」がある。ここには日帰り天然温泉があり露天風呂や蒸し湯、薬草風呂、サウナなど11種類の湯舟が備わっている。タオルなども販売されてるので、手ぶらで利用することが可能だ。館内にはレストランや地元の特産品を買うことができる。4月にはドーナツ専門店「BOUQUET IITAKA」が開店したので、素材にこだわったドーナツをお土産にするのはいかがだろうか。 他には松阪市のB級グルメとして有名な鶏焼肉の店舗がいくつか点在し、立ち寄ることができる。松阪市といえば有名なのが松阪肉だが、最近人気になっているのが鶏焼肉である。普通、焼鳥と聞くと串に刺さったものを想像するが、松阪市において焼鳥は網の上で焼くタイプが一般的だ。 古くから採卵のために鶏を飼っていた農家が多く、その農家が卵を産まなくなった廃鶏を各家で処分し七輪で焼いて食べたのが鶏焼き肉の始まりといわれている。みそダレのいい匂いに誘われて途中下車というのも何度も乗り降りが可能であればこそである。
■国宝もコミュニティバスで!
他にも鈴の音バスを利用すれば、現在話題となっている松阪市初の国宝指定「宝塚古墳の船形埴輪」を展示している松阪市文化財センターはにわ館へ、また出土した宝塚古墳などを巡ることも可能だ。無料デーの機会にぜひ訪れていただきたいスポットである。 無料デーに合わせて市内を巡るツアーが予定されているなど、前回までにはなかった企画もあるようで、バスの利用促進に繋げようとしているようだ。 これまで利用している人はもちろんだが、普段バスを利用しない人やそもそもバスに乗車したことのない人も含めて、ぜひ多くの人に利用していただき松阪市を堪能してみてはいかがだろうか。そして公共交通、特に路線バスへの理解と興味が深まれば、無料デーの趣旨が達成される。