【危険】「どうせ痩せれない」と肥満を放置するな! 体に与える悪影響はこんなにある
肥満を放置しないためにはどんなことに気をつけたら良い?
編集部: 審美的な問題だけではないのですね。 薗田先生: はい。もちろん外見的にも、社会的な偏見や自己評価の低下が精神的ストレスを引き起こすことに繋がりやすいと言われています。 編集部: そうなのですね。 薗田先生: 肥満関連疾患の中でも特に最近注目されはじめているのが、「肥満関連腎臓病」です。通常の腎臓病よりも、透析が必要となるリスクが高いので注意が必要です。そのほか、最近のトピックとしては、腸内細菌と肥満の関連も注目されてきています。 腸内細菌によって、太りやすくなってしまうだけでなく、太るような行動にも腸内細菌が関係しているという説が出てきています。 編集部: ダイエットをする際、気をつけることなどありますか? 薗田先生: 「ちょっと太ってきたからしばらく食生活を意識してみよう」くらいであれば問題ないのですが、体重をかなり落とさなければならない人が自己流でダイエットをするのは危険です。 最近は、当院もおこなっているような「肥満外来」といった専門の外来も増えてきているので、そういったところに相談してみると、安全で効果的なダイエットが期待できます。 また、近年メディカルダイエットにおいて注目されている「セマグルチド」という薬が肥満症に対して保険が適用になりました。 大きな病院で6ヵ月の栄養指導を受けなければいけないなど、やや条件は厳しいですが、興味のある方はお近くの肥満外来などに相談してみることをお勧めします。 編集部: 最後に、Medical DOC読者へのメッセージをお願いします。 薗田先生: 例えばアメリカでは、BMI30以上が肥満と定義されていますが、日本ではBMIが25以上です。つまり日本人は、ちょっと太るだけで糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが上がってしまうのです。 糖尿病などは、きちんとケアすることでリスクを抑えることができます。繰り返しになりますが、肥満そのものが多くの病気を招きますので、思い当たる方は、お近くの肥満外来に相談してみてください。