生まれた時代が早すぎた天才「ガリレオ・ガリレイ」の人生と功績
名誉回復まで350年!ガリレオの人生から見えること
ガリレオの名誉がカトリック教会によって正式回復されたのは、死去から350年後の1992年でした。 ローマ教皇(当時)ヨハネ・パウロ2世は下記のように述べ、無罪が確定しました。 「地球が中心であると主張した当時の神学者たちの誤りは、物理的世界の構造についての私たちの理解が、ある意味において聖書の文字どおりの言葉を押し付けられたことだった」 ガリレオ個人としては遅すぎる名誉回復でしたが、この出来事はキリスト教を信じる多くの科学者や研究者に大きな意味があったことは言うまでもありません。聖書を“文字通り”にだけ読むと真実と相違してしまうことを、ローマ教皇庁というカトリックの権威が理解し、今後の科学の研究・発展のさまたげを排除したからです。 デジタル時代の今、「“真実”を知りたい」と思っても、ネットには“真実と思わしき情報”が無数に存在しています。真実より誤りを支持する方が多数派であったり、「フェイクニュースを拡散したい」と考えた人の声の方が大きい場合、知りたいと思った人が真実にたどり着けないこともあるでしょう。 結局のところ、何を信じるべきなのだろう――。そう思ったとき、ガリレオのことを思い出してください。 少数派の意見でも、今現在では受け入れられない考え方でも、そこに真実や正義があるかもしれません。時流に流されず、自分で考え、答えを導き、正しいと思った意見を口に出すこと。とても勇気がいることですが、さらに情報が氾濫していく時代に生きる私たちにとって、大切な姿勢だと思うのです。