優里が公表した「広場恐怖症」とは? 原因・なりやすい人の特徴を医師が解説
広場恐怖症は自力で治る?
編集部: 広場恐怖症は治りますか? 伊藤先生: 広場恐怖症は、前述のように、薬物療法あるいは精神療法を用いて治療するケースが多いです。 専門医の指導の下、ご自身に合ったペースで治療を進めれば、治る可能性は十分あります。精神疾患は、1人1人に合った対応が大切です。無理をせず、徐々に恐怖心を払拭していくことを心がけましょう。 広場恐怖症に罹患している本人だけでなく、家族や友人知人など周囲の人の対応も重要です。無理に苦手な場所に連れ出したりせず、専門医のアドバイスに従って対応しましょう。 編集部: 広場恐怖症は自力で治せるのでしょうか? 伊藤先生: 広場恐怖症は、状況によっては自力で治せる可能性がないわけではありません。日常生活を送る中で、自己流で曝露反応妨害法を実行する方もいます。恐怖心はあるものの、徐々に苦手な場所に赴き、苦手意識を払拭していると考えられます。 しかし、専門的な知識なしで自力で治そうとするのは、パニック障害を引き起こしてしまう危険があるため、おすすめできません。 単に苦手な場所を避けて行動することで、治ったと勘違いするケースも多いといわれています。無理をせず、専門医に相談するのが良いでしょう。 編集部: 最後に、読者へメッセージをお願いします。 伊藤先生: 広場恐怖症のような精神的な疾患について、理解が広がっていないのが現状かもしれません。しかし、広場恐怖症はれっきとした病気ですので、どうしても不安や恐怖心をぬぐえない状況がある場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。 1人1人に合った、適切な治療方法を提案してもらえるでしょう。不安な気持ちを正直に話す環境ができるだけでも、精神的な負担を軽減できるかもしれません。
編集部まとめ
広場恐怖症は、特定の場所や状況に極度の恐怖心や不安感を覚えてしまう病気です。状況によっては、パニック障害と同様の症状を引き起こしてしまう可能性があります。 外出するのが怖くなるなど、日常生活に支障をきたしてしまうケースも少なくありません。症状が深刻化する前に、早めに専門医に相談して治療を受けるのをおすすめします。 精神的な疾患について理解の少ない方は、自力で治せるのではないかと考える場合もあるかもしれません。確かに自力で治せる場合もありますが、自己判断で取り組むのは危険です。専門医の指導の下、治療を進めるのが良いでしょう。 ※この記事はMedical DOCにて【「広場恐怖症」の症状・原因・閉所恐怖症との違いはご存知ですか?医師が監修!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
【この記事の監修医師】 伊藤 有毅 先生(柏メンタルクリニック) 専門領域分類 精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。 保有免許・資格 医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
Medical DOC