日本冶金工業、高耐食・耐熱合金「NAS625」超広幅プレートを製品化
日本冶金工業は19日、高耐食・耐熱合金「NAS625」(UNS N06625)の超広幅プレートの製品化に成功したと発表した。合弁会社を通じて協力関係にある中国・南京鋼鉄の広幅圧延機を活用し、板厚15ミリ×板幅3100ミリの超広幅プレートを製品化した。天然ガスプラント用配管などの素材として超広幅プレートを供給することで、溶接工数の低減による製造納期短縮や製造コスト低減に寄与する。 NAS625は優れた耐食性と耐熱性を兼ね備えるニッケル基合金で、高温での強度が高く熱間圧延が難しい。天然ガスプラント用配管などで求められる板厚サイズに対応するのは極めて難度が高いが、製造条件の適正化などを追求して製品化に成功した。超広幅プレートを配管素材に使うと狭幅プレートに比べて造管時の溶接線を減らすことができる。 中国市場ですでに50トンの販売実績があり、今後は中東などの天然ガス・LNG案件向けの拡販も見込む。