【30代のお悩み】結婚してない、仕事も普通、子どももいない。何者でもない自分にモヤモヤ…臨床心理士が解決
体と同じく、ココロも健やかな状態でいたいものだけど、メンタルケアは何かと根性論や「気の持ちよう」で語られがち。悩みは、実は心理学的なテクニックで対処できるものも多いという。そこで、臨床心理士の南 舞さんが、読者のお悩みに具体的な対処法をレクチャー。今回のお悩みは、『何者でもない自分に対してモヤモヤを感じる』という30代女性のご相談です。 【写真】マイナス思考を克服する「8つの方法」
妻、母、キャリアウーマン。そのどれでもない私......
相談者Hさん:「何者でもない自分にモヤモヤする時があります」 30代前半の会社員で事務職をしています。私は特に何か資格を持っているわけではなく、これが強み!といったものもありません。プライベートでは、お付き合いしている人はいますが、結婚はしていませんし、今のところその予定もありません。年齢的に、周囲の友人たちは、結婚したり、出産する人も増えてきました。妻でもなければ、母でもない。でも、だからといって、現状に大きな不満があるわけではありません。でも、30代にもなると、家族を作るのか、仕事で出世などステップアップを目指すのかなど、みんな変化が出てくる頃だと思うのですが、何者にもなれない、進む方向が見えていない自分に対してモヤモヤする時があります。どうすればこのモヤモヤから抜け出せるのでしょうか? 臨床心理士・南さん:「自分はどうありたいのか」を考えてみよう Hさん、お悩みを寄せてくださりありがとうございました。女性の場合は、20代中盤あたりからライフイベントが枝分かれしてくる時期ですよね。 妻や母、キャリアウーマンなど「何者か」という肩書きを手にしている人たちを目の前にして、「私はこれでいいのか?」という気持ちになるのも共感できます。 しかし、普段いろんな女性のお悩みを聞く中で感じるのは、世の中のいう「何者か」になった人であっても、何かしら悩みやモヤモヤを抱えていたり、一見幸せそうに見えていても、表には出していないだけで葛藤しながら日常を送っている人が多いんだなぁということです。そういったお悩みを聞いていると、何者かになること=幸せとは限らない、大事なのは、「自分はどうありたいと思っているのか」ということなのではないかと感じます。なんだか哲学的な問いになってしまっていますが(笑)。 もしHさんが今、モヤモヤの気持ちを感じているのであれば、一度「自分はどうありたいのか」というのを考えてみると、少し気持ちが晴れてくるのではないかなと思います。そこで、自分がどうありたいのかを考える上でサポートになりそうなことをいくつかご紹介したいと思います。