夫が一攫千金を夢見て、毎年「12万円」も宝くじを購入しています。これって正直“もったいない”ですよね? そのまま貯金したほうが無駄にならないと思うのですが…
一獲千金の夢がある宝くじの購入は、当たらないと分かっていても簡単にやめられないものではないでしょうか。しかし、身内が宝くじ購入に多くの金額を費やしていると「買わずにそのまま貯金すればいいのに」と思ってしまうこともあるでしょう。 本記事では、宝くじの平均的な購入額を紹介しながら、毎年12万円の宝くじ購入を止めて、貯金したり投資したりした場合に、資産にどれくらい違いが出るのか解説します。一方で無駄に思える宝くじ購入の効用も解説しますので、参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
宝くじの平均的な購入金額は?
一般財団法人日本宝くじ協会が、全国の満18歳以上の人を対象に3年ごとに実施している「宝くじに関する世論調査」の第16回(2022年)報告書によれば、直近1年間の1人あたり宝くじ購入金額の平均は1万4340円です。さらに宝くじを実際に購入した人に限定すると、購入金額の平均は3万1330円になります。 前回調査(2019年)に比べると、いずれの平均購入額も増加していますが、図表1のとおり、購入金額は3万円以下が大半である状況は変わっていません。特に年間10万円以上購入している人は1%台に留まるため、年間12万円も購入している人は宝くじの「ヘビーユーザー」と言っていいでしょう。 図表1
一般財団法人日本宝くじ協会 第16回「宝くじ」に関する世論調査
年間12万円の宝くじ購入を止めると、いくら資産が増える?
もしも年間12万円の宝くじの購入を止めて、貯蓄や投資に回した場合、金融資産にはどのような変化が起こるでしょうか。現在35歳と仮定して、65歳までの30年間シンプルに貯蓄した場合と、NISA口座も活用して資産を運用した場合で計算してみましょう。 まず、単純に宝くじ購入の資金をそのまま貯蓄に充ててみます。すると、30年間では12万円×30万円=360万円の貯蓄が増加します。 さらに、NISA口座を活用して30年に亘って年間12万円を毎月1万円ずつ積立投資し、5%の利回りで運用できたと仮定すれば、図表2のとおり360万円の元本に対して472万円の運用収益が加わり、資産は832万円も増加します。 図表2