【京成杯AH】ドルチェモア ソフト仕上げでトンネル抜け出す 特殊な蹄鉄も導入「効果ある」
「京成杯AH・G3」(8日、中山) 復活の糸口を見つけてみせる。デビュー3連勝で22年朝日杯FSを制したドルチェモア。しかし、3歳初戦のニュージーランドTで初黒星(7着)を喫すると、NHKマイルCからは8戦連続2桁着順。長いトンネルから抜け出せずにいる。 前走後に栗東・高橋一厩舎に転厩。今年3月に開業した新進気鋭の若手トレーナーの下で心機一転、輝きを取り戻すべく奮闘中だ。復活への鍵はソフトな仕上げ。爪の不安も踏まえ、今回は坂路オンリーの調教で、併せ馬はせず、単走のみで馬の気持ちを追い込まないことをテーマに掲げた。高橋一師は「とにかくレースでの気持ちの問題。まずは走り切れるきっかけを」と精神面を重視した調整過程を説明する。 爪への負担軽減のため、蹄にかかる負荷を分散できる特殊な蹄鉄も導入した。トレーナーは「牧場から順調で、トレセンに入ってからも何の不安もなく予定通り。新しい蹄鉄の効果もあると思います」と手応えをつかむ。「まずは今回の調整でどこまで走り切ってくれるか。何とか道筋ができたら」。先週JRA通算900勝を達成した北村友の勢いも借りて、G1馬が復権のきっかけをつかむ。