【プレビュー】勝点8差の2位と3位が激突。自動昇格へ、清水が突き進むか、長崎が望みをつなぐか| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J2リーグは9月7日と8日に第30節が開催。IAIスタジアム日本平では、清水エスパルスとV・ファーレン長崎が対戦する。
シーズンも残り3分の1を切ったタイミングでJ1昇格争いの行方を大きく占う大一番が実現する。2位の清水エスパルスと3位のV・ファーレン長崎がIAIスタジアム日本平で激突。清水がホームで勝点3を積み上げ、自動昇格に向けて突き進むか、長崎がアウェイで意地を見せ、自動昇格に望みをつなぐか、まさに決戦と呼ぶに相応しい一戦だ。 清水は前節の徳島ヴォルティス戦が台風の影響で延期となったことで、2週間ぶりのゲームとなる。ただ、現在3連勝中と上り調子で1週間試合間隔が空いてしまったことも大きな影響は及ぼさないだろう。この直接対決に向けて、十分な準備期間を取れたと考えれば、ポジティブな時間だったと言える。 いまのチームで最も好調なのは、3試合連続ゴール中のアブドゥル・アジズ・ヤクブ。夏の補強で加入したガーナ出身のストライカーは脅威の決定力を見せている。その3試合はいずれも途中出場でピッチに立ってからわずか数分後にはゴールをマーク。特に前々節・鹿児島ユナイテッド戦では0-0の状況で送り込まれると、88分に見事決勝点を挙げて見せた。 まだ合流から1カ月ちょっとであるが、早速、チームにフィットしている様子を見せており、J1昇格へラストスパートの切り札となる存在だ。今節はホームに戻ってのゲーム。2試合連続ゴール中のアイスタでゴールを決められるか注目だ。 長崎は8月に入って急失速してしまった。第25節・水戸ホーリーホック戦で今季2敗を喫すると、その翌節は昇格を争う横浜FCとの直接対決をスコアレスドローで終え、連敗は免れたが、第27節・モンテディオ山形戦、第28節・レノファ山口戦で今季初の連敗を経験。前節の栃木SC戦も90分を終えた時点ではリードを保ち、5試合ぶりの勝利が目前の後半アディショナルタイムに失点し、引き分けに終わった。 2分け3敗とまさかの勝ちなしで8月を終えたことで、横浜FCと清水との勝点差は拡大。三つ巴の争いからは一歩脱落してしまった。その意味では今節は自動昇格の可能性を残せるかどうかの大一番。アウェイゲームだとか、5試合勝利から遠ざかっているだとか、そんな事態は関係なく、勝利だけが求められる一戦である。 先制点を許すことだけは避けたいだけに、キャプテンでチームの要である秋野央樹を中心にゲームをコントロールして進められるかが大きなカギ。選手層の厚みを生かし、後半勝負の展開にもち込んでもいいだろう。自動昇格へ、生きるか死ぬかのビッグゲームに挑む。