【楽天】酒居知史、今季取得のFA権行使せず残留「来季からも楽天でプレーするのを決めました」
楽天酒居知史投手(31)が11日、今季取得したFA権を行使せずに残留することを表明した。FA申請期限の13日が迫る中、楽天モバイルパークで取材対応。「来季からも楽天でプレーすることを決めました」と話し、「一番は球団の方から『来シーズンも一緒にプレーして力を貸してほしい』という思いを伝えられまして、その思いがすごく伝わったので、僕もここでプレーしたいなという思いに至った次第です」と続けた。 【一覧】今オフFA資格を持つ選手 酒居は龍谷大平安(京都)、大体大、大阪ガスを経て16年ドラフト2位でロッテに入団。19年オフに楽天からロッテにFA移籍した美馬の人的補償として楽天に加入した。「5年前に人的補償でここに拾っていただいた形で、その当時はどうなるかな」との不安があったという。 そんなスタートだったが、勝ちパターンの一角を担うなど中継ぎとして奮闘。気づけばチームに欠かせない存在となった。「この5年間で実績を積ませていただきましたし、ほんとに感謝の思いというか、すごい芽生えていますし、そのおかげでこの状況になれていますし、この場に立てているのも楽天イーグルスのおかげかなという思いですね」と語った。 最後までFA権を行使するか迷ったという。「選手をしている以上、1回きりという思いの中でトライしてみたい」という気持ちもあった。その上で「居心地の良さを取って、その挑戦の心を捨てるのはどうかなという思いがあったので、本当に最後までその思いと葛藤しながらというところがありました」。 残留の決め手については「本当に何度も交渉を重ねるうちに『残ってほしい』という思いが伝わってきて、その思いが本当に僕の中で心が動いたという部分が1つです」と説明した。 今季は中継ぎとして49試合に登板。2勝2敗、26ホールド、防御率2・33をマークし、47試合登板の昨季に続いてブルペン陣を支えた。今季推定年俸は5600万円。人的、金銭ともに補償不要のCランクとみられ、FA権を行使した場合は、争奪戦に発展する可能性が高かった。