季節のトラベラー/澄みわたる天空の異世界へ!【11選】
【08】マチュピチュ ペルー
いわずと知れたアンデス山中、標高2450 mにある古代インカ帝国の遺跡。この観光の玄関口、マチュピチュ村の初代村長は、実は野内与吉という日本人。温泉掘削や鉄道の線路拡大などに尽力した。また〈ホテル・ノウチ〉も建設し、無償で村に提供するなど発展に貢献。
【09】タクツァン僧院 ブータン
標高3100m、垂直に切り立った岩壁に建てられたチベット仏教の寺院。ブータンに仏教を広めた祖が虎に乗って舞い降りたという言い伝えから、“虎(タク)の隠れ家(ツァン)”の名がつけられた。麓から往復で約6時間。ちなみに9月のブータンは松茸の季節で知られる。
【10】竹田城 日本
標高353mにある山城遺跡。豊臣秀吉に臣従した赤松広秀が最後の城主として城を整備。当時の石垣はほぼ完存し、“日本100名城”にも選定される。虎が臥せて見えることから“虎臥城”、また雲海が出現し天空に浮かぶ姿から“日本のマチュピチュ”とも呼ばれる。雲海が目当てなら9月~12月の早朝、寒暖差が大きく風のない日が狙いめ。
【11】メテオラ ギリシャ
“空に浮く”を意味するギリシャ語“メテオロン”に由来。60以上の奇岩群の上に建てられた複数の修道院を指す。高いもので標高600m。厳しい地形は修道士が俗世から離れ、祈りと瞑想を捧げるのに最適な環境で、今でも6つが現役の修道院となっている。 ※雑誌『Safari』10月号より
文=伊澤慶一