NTTファシリティーズら、目視の建物点検作業をAIに置き換え
NTTファシリティーズとIoTとAIを使った点検サービスなどを手掛けるLiLz(リルズ)は12月3日、目視での建物点検を画像異常検知AIで代替する共同検証を開始すると発表した。本格運用を見据え、技術者の点検負担の削減によるサービスの効率化と点検精度の向上を目指す。 建物点検は、技術者が対象設備ごとにさまざまな状態変化を目視で確認し異常を判定するため、AIなどによる画像検知が困難な領域とされてきた。NTTファシリティーズは、2023年度よりリルズと共同で、建物日常点検の画像異常検知AIへの代替化検証を実施。検出率97%とされる技術者の目視精度以上で異常を検知、ビル運営の管理品質向上に寄与できることが確認できたという。 使用したのは、リルズの画像異常検知AI 「LiLz Guard」(リルズガード)。現場の異常を画像から数値化し、検知する点検AIで、少量の画像データでAIモデルを構築し、ノーコードで業務に組み込めるとしている。異常状態を検知できた日常点検項目は、防火シャッターなど付近の閉鎖障害物や給水・汚水制御盤などのランプ故障・不点灯、照明器具の不点灯箇所など。 今後は、NTTファシリティーズの管理物件である13棟のビルで検証を進め、2025年4月から本格運用を開始するとのこと。目視以外の五感代替ソリューションも、今回の共同検証によって段階的に実証を進め、順次導入を目指す。