「Microsoft Word」と「一太郎」、ワープロとして結局どっちの方が使いやすい?
ルビや記号、特殊文字の表示については一太郎もWordも大きく変わりはありません。双方とも、ルビの振り方については単語全体、もしくは文字単体のどちらかを選ぶことができます。 ■PDFなどへの出力
文書の出力を簡単かつ効率的に行うための「アウトプットナビ」という機能があります。これを使えば、選択した出力形式に合わせて、印刷、PDF化、投稿など、目的に応じた出力を簡単に行うことが可能です。 WordももちろんPDFへの出力は可能ですが、一太郎のアウトプットナビのように、ワンクリックで文書の出力ニーズに対応しているということはなく、柔軟性は低いといえるでしょう。
その他の「Word」「一太郎」それぞれの強みは?
ここまでは変換性能や段組み・レイアウトなどを中心に、Wordと一太郎を「ワープロソフト」として比較してきました。これらの機能に焦点を当てる場合は、筆者としては「一太郎」の方がワープロソフトとしてWordより優れていると評価しています。 一方で各ソフトには、その他にもそれぞれ強みがあります。最後にここまでに紹介しきれなかった、各ソフトの強みも紹介します。 ■Microsoft WordはOffice製品との連携や汎用性で「一太郎」を上回る Wordの最大の強みは、他のOffice製品とのシームレスな連携と、幅広い互換性にあります。たとえば、ExcelのデータをWordに簡単に挿入したり、PowerPointのスライドをWord文書内に埋め込んだりすることが可能です。 また、Wordはグローバルスタンダードとしての地位を確立しており、他のソフトウェアとの互換性も高いです。クラウドサービスとの連携や、モバイルデバイスでの利用など、多様な環境での使用が可能です。これは、一太郎が主に日本国内での使用に限定されているのと対照的です。 そのため、ほかのOffice製品を使うことを前提とした場合のビジネス利用であれば、「一太郎」がWordに勝てるところは正直ありません。一太郎は、あくまでワープロソフト単体としての能力が高い印象です。 ■一太郎独自の「シート機能」の利便性は非常に高い ワープロソフト単体としての「一太郎」の能力の高さをよく表しているのが「シート機能」。これは一つの文書ファイル内に複数の「シート」を作成し、それぞれ独立したレイアウトや設定を適用できる機能で、Excelにはあるものの、Wordにはないものです。
シート機能では、一太郎のシートはもちろん、WordやExcel、PDFなども入れることができるため、非常に便利。総じて「ワープロソフト単体」として見ると、一太郎は十分にWordに匹敵するか、上回るレベルのソフトではないでしょうか。
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