60代以降も雇われたままで良いのか? 老後の不安を解消する「働き方の選択肢」
「好き」×「得意」で 複数の仕事を生み出す
「好きなこと」を仕事にする方法について、より詳しくお伝えしましょう。自分の人生を振り返り、好きなことや得意なことを、できれば4つ見つけてください。そしてそれらを好きな順番、こだわりのある順番に並べます。それを上図のようなマトリックス表にして、好きなこと同士を掛け合わせて、仕事にならないかを考えてみるのです。 上図は私の場合ですが、同じ「ビジネス書」×「財務戦略」の組み合わせでも、前者がメインの場合は「財務関連書籍の出版」、後者がメインなら「経営コンサル」や「財務戦略研修」につながります。こうして複数の仕事を考えることは、収入を安定させる「収入の複線化」のベースにもなります。 この作業は、できれば同世代で起業を考えている仲間と集まって、ブレインストーミングをすると良いでしょう。自分の「好き」や「得意」は、意外に自分では気づかないものですし、こうした起業初期の苦労を共にすることが、その後の応援し合う関係にもつながります。
アウトプットできないのは インプットが足りないから
自分の好きなこと、得意なことが見えてきたら、次に取り組むのはアウトプットです。ブログやSNSなどで、不特定多数の人に向かって、好きなこと、得意なことについて情報発信を始めてください。どんなに良いことをやっていても、人に知られなくてはビジネスになりませんから、発信力はとても重要です。 とはいえ、最初から注目されるのは難しいでしょう。私のブログがそうだったように、反響が出るまでは、やはり3年くらい続ける覚悟が必要です。たとえ好きなことや得意なことでも、それだけの期間、情報発信を続けるのはなかなか大変です。挫折する人も少なくありません。 実は、そういう人に足りないのはインプットです。趣味や業務としてやっているだけでは、自分視点の情報しかないため、アウトプットを始めるとすぐに枯渇してしまいます。専門家として情報発信をするには、受け手に役立つ視点に立った、より幅広いインプットが必要です。 ジャーナリスト兼作家の立花隆さんは、1冊の本を書くのに100冊以上の本を読んだそうです。生涯で6万冊から7万冊の本を読破した「知の巨人」が、それだけのインプットを心がけていたのですから、私たち凡人は言わずもがな。アウトプットとインプットはセットであると心得て取り組んでいきましょう。