去年が体感時間「一瞬」で終わった人へ。時間の流れをスローダウンさせる7つの方法
年を重ねるにつれて顕著に感じることの1つが、時間感覚の変化です。 年齢を重ねるうちに、時間が早く過ぎていくように感じます。1年が一瞬のように感じたり、10年がお昼休みくらいに感じる人もいるでしょう。 年をとると、そんなにも時間が早く感じるのはなぜでしょう?
年をとると時間が早く感じる理由
若い時は、新しい体験が記憶に刻まれ、時間が長く感じられます。 しかし、何度も同じことを繰り返していると、脳は繰り返される行動をひとつの記憶に集約し、それによって時間が短縮されたように感じます。 心理学者で時間の研究者でもあるMarc Wittmann博士は、「ルーティンによって、それぞれの合間にある記憶が失われます。意義のあることが何も起こらなかった場合、脳は何も記録せず、主観的に時間が縮みます」と言っています。 たとえば、脳は216回の電車通勤を1つの記憶にします。だから、毎日の通勤を逐一覚えておくのは大変なのです。 この現象はパンデミック以降、ことさら顕著になりました。 在宅勤務の人は、毎日同じことを同じ場所でやり、これまで決まりきった日常生活を彩っていた旅行や外食、友だちや家族と会うという、いつもの楽しみもなくなりました。 やがて果てしなく続くかのように思えた外出自粛の孤独な期間が終わり、家から出て、知らないうちに1年以上経っていることに気づきます。 Wittmannは、単調さが本当に脳に良くなかったと指摘します。 たとえば、パンデミック以前は、日曜に友だちとバーベキューに行ったり、サッカーを見たり、ビールを飲んだりして、月曜にまた仕事に戻っていました。日曜から月曜の間に充電していたのです。 これがパンデミック中になくなり、毎日が何曜日かもわからなくなり、思い返せば、すべてが雑然としたひとつの塊になっていました。それで時間が縮んだのですよ。 Wittmannが指摘するように、時間があまりにも早く過ぎると感情的になります。 「人間は、時間は直線的なもので、人生にはある一定の時間しかないと考えています。時間の向かう先は素敵な場所ではなく、いわゆる老いや死です」とWittmannは言います。 残念ながら、誰かが不老不死の泉を発見するまで、時間の行き先を変えることはできません。しかし、時間の進み方が遅く感じるようにすることはできるのです。 これで、たとえば10カ月後に「毎日子どもを学校に連れて行ったことさえ覚えていないのに、いつの間にか1学年が終わったなんて信じられない!」などと思わないようになります。 今回は、その方法をいくつかご紹介しましょう。