King Gnu ヒゲダン きゃりーぱみゅぱみゅ 藤井風 浅野忠信の作品に参加 特殊メイクアーティスト 快歩(KAIHO)の魅力
Q:収入が無い時は、どんなアルバイトを? 快歩:居酒屋と、お弁当屋さんと、組み立て配送のバイト… オフィスにデスクとか、運んだりとか、工場の屋根を直したりとか… めちゃくちゃ色々なバイトをしていました。バイトを掛け持ちして、生活費と材料費を稼いで…(作品をつくるため)材料費にバイト代が全部溶ける… みたいな生活でした。 Q:特殊メイクの仕事をやめようと思ったことはないんですか? 快歩:意外と無くて…(笑) でも、かといって「これで(仕事として)食っていこう!」と決めたのも、なんか成り行きで…「作るのは面白い」「妄想したモノが出現するのが面白い」みたいになって、気づいたら、ずっと続けていて、だんだん仕事になっていった…という感じです。 Q:その自信がぶれなかったのは何でだと? 快歩:何で…ですかね? なんか「自分が見たことの無いものを創りたい」という感情が、すごく強かったので、それがやりたくて生きている部分があって、「特殊メイクがやりたい」というよりは「見たことが無いものを生み出したい」というのが、優先順位の最初にあった衝動なんで… それもあって多分、続けてこれたのではないかなと。 バイトをかけもちしながら、四畳半の部屋で、無我夢中で創作を続ける日々・・・SNSにアップしていた作品のひとつが、たまたまKing Gnuの目に留まり、そこから次々に仕事の依頼が舞い込みます。 ■快歩さんの魅力について これまで、King Gnuの井口さんを宇宙人に変身させたり、ボクサーに扮した藤井 風さんの顔をボコボコにしたりとミュージックビデオを中心に大活躍している快歩さん。 「発注する側のイメージを超えた作品を提案してくれるのが魅力」と、仕事をした人は口をそろえます。 素顔を明かしていない人気シンガー yamaさんのマスクは、当時 メディアに初出演するに当たって、快歩さんが手掛けたものです。 「とりあえず顔を隠したい」というオーダーで、本人もわからない、マネージャーもわからない、誰も正解をわからない状態での制作だったといいます。 「それでも『面白そう』が勝つから、この仕事はやめられない」と話す マイペースな快歩さんですが、「男と鳥」の監督を務めた浅野忠信さんは、さらにマイペースだったようで… 快歩:現場で、自分が見ていない間に急に撮影が始まってしまうこともありました… 個人的には「特殊メイクが崩れていても面白いんじゃないか」と思っていて、映画の中でも(ゾンビ侍の)カツラが思いっきりずれて、中の毛が見えているシーンが実はあって、でも「それはそれで面白いな」って思っています。