King Gnu ヒゲダン きゃりーぱみゅぱみゅ 藤井風 浅野忠信の作品に参加 特殊メイクアーティスト 快歩(KAIHO)の魅力
Q:こだわったポイントは? 快歩:「見たことがない世界観にしたいな」という意識はあって、結構そこは出来たのではないかなと思っていて、 「ゾンビ侍」とかも普通に甲冑ではなくて、「スポーツ用品」を使って甲冑っぽく見せちゃうとか… あと、鳥の着ぐるみとかも、いわゆる普通の鳥じゃなくて、ちょっと何だろう…。ファンタジー要素がある着ぐるみにしようと思って、鳥の中に入る、阿部(進之介)さんの「顔」も生かして、最終的にキャラクターとして面白くなったらいいな… という想いで、やらせて頂きました。 Q:これを浅野監督に見せたときの反応というのはどうだったんですか? 快歩:すげぇ~笑ってくれました。1回打ち合わせして、たたきのデザインをあげて… その後 もう一度も見せずに衣装合わせ… みたいな流れだったんですけど、すごく喜んでいただけて嬉しかったです。 Q:特に手直しとかはあまりしてない? 快歩:そうですね。フィッティングして、微調整だけ… 撮影の時に 強度的に耐えられるのかとか、そういう手直しはありました。 幼いころに実家で親が買ってきた「墓場鬼太郎」の漫画を読んで妖怪に魅かれ、その後、ティム・バートン監督の映画「ビートルジュース」を観て “絵”ではなく、立体化する特殊メイクを志すようになったという快歩さん。 周囲の同級生が面白がる人気アニメなどには目もくれず、ただひたすら 自分の好きな世界を追求してきたといいます。 Q:快歩さんは幼いころ どういう子どもでしたか? 快歩:子どものころから絵を描いたり、何かモノを作るのが好きで、そこからずっと… 妄想の世界じゃないですけれど、「ファンタジーの世界」はずっと好きで、ひたすら「モノづくり」をやっていて、そこから特殊メイクに出会って、「妄想したものが動き出す」って、めちゃくちゃ面白い! みたいになって、そこからずっとこういう仕事をしています。 若くして、有名俳優が出演する映画の特殊メイクを任された事もありましたが、「ただ言われた通りにつくる」仕事には、あまり魅力を感じなかったといいます。 Q:周りの大人から「そんな事をやっても、(仕事として)食べていけないぞ」みたいに言われたことは? 快歩:ありますあります。めちゃくちゃあります… 特殊メイクの世界でも、自分は結構クリエイティブに振っていて、オリジナリティがある作品ばかりを作っていて、ただ(言われた通りに)特殊メイクをするような仕事ではなかった。 かなり「仕事」は選んでいて…「ただ特殊メイクができる人」として、頼まれる仕事はなくて、そのこと(仕事を選ぶため収入は不安定)を心配してくれる人もいたのですが、それでも自分の信じる道をやり続けてったら、こういう世界観でも好きなことができるようになっていったので、そこは「遊んでいて、良かったな」とは思っています。