FDA、退役4号機“最後の”ファンイベント パーツ販売も
フジドリームエアラインズ(FDA/JH)は、退役した緑色の4号機(エンブラエル170〈E170〉型機、旧登録記号JA04FJ)の部品を見学するイベントを、11月2日に拠点の県営名古屋空港(小牧)で開く。同社の「FDAメンバーズ」会員向けのイベントで、取り下ろした部品も販売する。同機のパーツは長野県への寄贈が決まっており、FDAによると、4号機のパーツ見学は最後の機会だという。 【写真】ファンイベントで販売するパーツ 県に寄贈する機体前部の頭部パーツと、翼端のウイングレットを見学できる。パーツ販売は胴体窓枠や垂直尾翼のアクセスパネルなど10種類程度を用意。部品によりオークション(競売)か通常販売で提供する。 イベントは11月2日午後1時から午後2時30分までを予定する。FDAメンバーズが対象で、最大40人無料参加できる。応募は同社ウェブサイトの専用フォームで受け付け、10月31日正午に締め切る。当選者には同日中にメールで知らせる。 4号機にあたるE170(1クラス76席)は2006年に製造。FDAは2010年に、米リパブリック航空(現リパブリック・エアウェイズ、RPA/YX)から中古機として購入した。2010年1月に経営破綻した日本航空(JAL/JL、9201)が松本空港から撤退し、FDAが松本路線を引き継ぐことになったことから、急きょ調達したのが4号機だった。 同社で運航を開始した2010年10月17日から、最終日の今年3月9日までの13年4カ月で、飛行時間3万848時間、飛行回数は2万7557フライトサイクルとなった。4号機の機齢は約18年で、通常であれば最初に導入した機体から順次退役となるが、2009年2月受領の初号機(E170、JA01FJ)よりも古い4号機がFDA初の退役機となった。 運航を終えた4号機は小牧にとどまり、部品取りや、別の製品へのアップサイクル(作り替え)などに活用。現在は慣れ親しんだ小牧で余生を過ごしており、頭部とウイングレットは長野県への寄贈が決まっている。県はFDAが就航する松本空港を管理しており、県では同パーツを展示用として活用するという。 国土交通省航空局(JCAB)の航空機登録によると、5月1日に機体解体のため、同月7日付で登録を抹消した。
Yusuke KOHASE