ATEEZが語るコーチェラ出演の舞台裏、ストーリー性豊かな音楽の背景
韓国の8人組ボーイズグループ、ATEEZが男性K-POPグループで初めて「コーチェラ・フェスティバル(Coachella Valley Music and Arts Festival)」出演を果たした。米カリフォルニア州インディオで4月13~15日、20~22日と2週にわたって開催された同フェスは、毎年20万人以上の観客を集めるアメリカ最大規模の音楽フェスティバル。コロナ禍前からアメリカでもアリーナツアーが完売したり、昨年12月に発売した正規2集『THE WORLD EP.FIN : WILL』はアメリカ Billboard200で1位を記録。更にATEEZは、来る7月に北米ツアーを通してスタジアム公演を実施するなど、全世界的に人気が高い彼ら。今回、一糸乱れぬダンスと激烈なパフォーマンスでコーチェラに爪痕を残した8人に初インタビュー。当日のセットリスト、バンド編成でのパフォーマンス、他アーティストとの交流などについて語ってくれた。(質問作成:DJ泡沫 取材・構成・リード作成:上野拓朗) 【写真を見る】コーチェラのステージに立つATEEZ ーコーチェラへの出演が決まった際はどう思われましたか? YUNHO:コーチェラのステージに立つのは難しいことだと思っていたので、初めて話を聞いた時はすごく緊張しましたが、メンバーたちと頑張って無事に終えられたので、本当によかったです。 SAN:僕たちはコーチェラに初めて出演するK-POPボーイグループだったので、責任も大きかったですが、パフォーマンスに自信がありましたし、学べることもあると思ったので、光栄でした。 ーそもそも、コーチェラにはどんなイメージを持っていましたか? SEONGHWA:コーチェラは僕たちがデビュー前から夢に見ていたステージでした。多くの人が来る本当に大きなフェスティバルですし、それだけの影響力を持つイベントだと思っていました。 そして、尊敬していたアーティストや、その年の一番ホットなアーティストが招待されるので、僕たちもいろんな意味を感じながら、準備してきました。 SAN:すべてのアーティストにとって夢の舞台だと思いますが、僕たちは毎回これが自分たちにとっての最後のショーだと思いながらステージに立っているので、いつもと同じようにやろうと心がけました。 ー先ほどもお話しいただきましたが、K-POPボーイグループとして初めてのコーチェラ出演だったわけで、その点はどう考えていましたか? WOOYOUNG:それだけ責任感を感じて準備をしましたし、幸いうまくいったと思うので、誇らしかったし、メンバーたちとのこれからのモチベーションにもなりました。 ーセットリストを作るにあたって、ATEEZのどんな部分を見てほしいと思いましたか? YUNHO:僕たちのパワフルで力強いパフォーマンスをお見せしたかったです。 HONGJOONG:僕たちの曲の中からフェスティバルに合っている曲を選んで、バンドとアレンジすることで、ATEEZのステージを初めて見た方や他のジャンルが好きな人たちにも楽しんでもらえるステージを作ろうと思い、セットリストを構成しました。 ー1曲目がデビュー1年目にリリースされた「Say My Name」でしたが、コーチェラ初出演だから選んだのでしょうか? JONGHO : 「Say My Name」という曲はデビューしてまもない時に発表した曲ですが、僕たちのイメージとカラーをよく見せられる曲なので、1曲目にすればATEEZがどんなグループなのかが分かってもらえると思いましたし、僕たちのステージを楽しんでもらえると思いました。 SEONGHWA:本当にたくさん悩みました。新しいものを見せるのが正しいのか、それとも何か特別なステージを作るのが正しいのか、いろいろと考えましたが、ATEEZにとって初めてのコーチェラ出演だったので、ATEEZを一番よく見せられるような構成が適していると思い、セットリストを構成しました。 ーバンド編成でのパフォーマンスはいかがでしたか。普段と何か違いを感じましたか? SAN:バンドとATEEZの音楽のシナジーは大きいと思います。より完璧なステージになったのではないでしょうか。 ーこれからもバンドと一緒にパフォーマンスをしたいですか? SAN:もちろんです。バンドとのシナジーは本当に大きいと思うので、機会があればまたやりたいです。 ーステージの演出に関してはどんな意図がありましたか? HONGJOONG:演出的にはATEEZの8人が一番よく見えて、楽しめるものにしようと思いました。イントロでお見せする映像で、ATEEZがその日に行うステージのネタバレを少ししてから、本編を始めました。そういう部分も、ライブ・セットをより完璧にできるような演出だったんじゃないかと思います。 SEONGHWA:「ARRIBA」という曲ではメンバーがステージ上で実際にウイスキーを飲んでいるような演出をしましたが、ファンの方たちには新鮮だったようで、反応がよかったです。ちなみに、本物のウイスキーではありません(笑)。 ーコーチェラの会場は砂漠地帯ですけど、環境的にはどうでしたか? YUNHO:風がたくさん吹いて少し大変でしたが、メンバーたちと一緒に頑張って準備したので全然大丈夫でした。 SAN:むしろ風が良い効果になってくれました。 SEONGHWA:ライブの前に水をたくさん飲む方なのですが、コーチェラの時はいつもより多く水を飲んでステージに入りました。 ー以前、南米でコンサートをされたとき、高地トレーニングをして準備をしたそうですね。今回は何か特別な準備はありましたか? WOOYOUNG:私たちが一番自信を持っていて、オーディエンスの皆さんにもかっこいいと言ってくれる曲たちでセットリストを構成しました。続けて練習しながらセットリストに適応する時間を持てたと思いますし、それぞれが体力をつけるためのトレーニングをしたり、ウエイトトレーニングをしたりして自己管理しました。 SAN:練習やリハーサルの時にも、全力で取り組みながら、コンディション・チェックやクールダウンもしっかりして、ディテールに注意しました。 ーステージの上から見て、観客の反応やパフォーマンス面で1週目と2週目で違いを感じましたか? SAN:1週目は僕たちも緊張しましたし、終わった後には悔しさを感じたりしましたが、2週目は余裕が出てきて、より完璧なステージになりました。そのおかげもあってか、2週目はより多くの観客の皆さんが集まってくださいました。 MINGI:コーチェラ1週目は僕たちも初めてのコーチェラだったので、ATEEZが今までやってきたやり方でパフォーマンスをしました。2週目は他のアーティストのパフォーマンスを見ながら、コーチェラではこんなこともできるんだと参考にすることも多々あったので、余裕も生まれましたし、面白い要素も少し足せたと思います。 HONGJOONG:2週目は1週目に比べて、より多くの方の関心が集まってることを実感しましたし、それが私たちがパフォーマンスをうまくやっているという証拠だったと思うので、気分がよかったです。あと、1週目に他のアーティストのライブを会場で見たのですが、そのアーティストの方々がATEEZのステージを見に来てくれて、一緒に楽しんでくれている姿を見て、私たちのステージが皆で楽しめて、他の人たちが興味を持ってくれるようなものであるということを改めて感じました。