ATEEZが語るコーチェラ出演の舞台裏、ストーリー性豊かな音楽の背景
韓国の“粋”を活かせたパフォーマンス
ーATEEZの「表現」について話を聞かせてください。ときには激情的で、ときには演劇的なあのパフォーマンスは、一体どうやって生まれてくるのでしょうか? SAN:さっきも話しましたが、僕たちはいつも「この舞台が僕たちの最後のステージだ」と思ってパフォーマンスをしているからだと思います。 YUNHO:メンバーの皆がステージに対する誠意を持ってやってきたから、そういうパフォーマンスが出来ているとも思います。 JONGHO:普段メンバーたちと一緒にいるときは他愛のない20代の青年ですが、僕たちは本当に家族のように仲良くしていると思います。そういう雰囲気がステージ上で思いきり表現できる原動力になっているんじゃないでしょうか。いつも気兼ねなく親しく過ごしていることが、ステージでの表現の土台になっていると思います。 ーハードなダンスもありますが、身体のメンテナンスはどうしてますか? SAN:僕は運動が好きなのですが、ダンスで重要なのはコアだと思うので、腹筋のトレーニングをして、身体を軽くしています。 YUNHO:コンサートは3時間くらいあるので、メンバーたちと一緒にジムに行っています。SEONGHWAさんはランニングマシンでランニングしながら歌の練習をしています。 ー走りながら歌うんですか? SEONGHWA:はい。コーチェラでは10曲続けて踊る必要がありましたし、体力面も重要なので、よくSANと一緒に運動しています。デビュー初期には強烈なパフォーマンスが大事だと思ったので、どうすれば安定感を持ったままライブができるか考えた結果、極限までやってみようということでランニングと歌の練習を同時にやってみました。 ー凄いですね! 韓国特有の美を取り込んだ「The Real 멋」では鉦、太鼓、チャング、太平小など伝統楽器の音が使われています。ATEEZの音楽や演出には韓国的な要素が取り入れられているものもありますが、そのような表現をこれからもATEEZの武器にしていきたいと思っていますか? SEONGHWA:コーチェラでは韓国の「’멋’(粋)」を最大限ステージに込めようと表現してみましたし、全世界からストリーミングで見てくれたり、実際に見にきてくれたりした人が、そんなことを感じてくれたらいいなと思い、多様なアイデアをまとめました。これまでの中で、韓国の“粋”を一番活かせたパフォーマンスじゃなかったかなと思います。 HONGJOONG:メンバーたちは皆、韓国で生まれ育ってきたので、活動をしたり、アイデアを出したりする過程で自然と出てきたんだと思います。これからも韓国の趣や韓国らしい美が似合う曲やコンセプトがあれば、そういう一面を表現していきたいです。“趣”という意味では、「The Real 멋」はそういう想いを凝縮した曲の一つで、これからもそういう曲に挑戦してみたいですが、以前とは違う感じでやってみたいですし、音楽だけでなく、ファッションや映像美など多様なところで、そういうことを試せればと思います。 ーATEEZのパフォーマンスはデビューからストーリー性のある世界観で繋がっているという特徴がありますが、これからはどんなストーリーを見せたいですか? SEONGHWA:もうすぐカムバックしますが、その作品がATEEZの新しいシリーズの始まりになる予定です。期待していてください! HONGJOONG:ATEEZを長編小説や長いシリーズのドラマで例えるなら、これまでインパクトのある場面が出てきましたが、これからの展開では(前半の)インパクトのある場面についての補足の説明が入ってきたり、新しいアイコニックな場面が出てきますよね。なので、(これからの作品には)今までお見せしたATEEZのストーリーを説明してくれる要素があるかもしれないし、多様な方向性をお見せできると思うので、期待して欲しいです。
Takuro Ueno, DJ UTAKATA