【独自解説】12月の改正法で「固定資産税6倍」に⁉増加の一途を辿る『空き家問題』取り巻く厳しい現実…しかし多くが“きれい”で海外からは大注目!活用できる未来は―
日本全国で増加の一途を辿る「空き家問題」。2023年12月に法律が改正され、空き家を放置していると、税金が6倍になる恐れも…。空き家活用株式会社・和田貴充CEOの解説です。
20年で激増へ⁉放置するとコスト2000万円の恐れも
早速ですが、クイズです。固定資産税が高いのは、どちらだと思いますか? A:土地だけ B:土地に家が立っている 正解は、Aです。土地の上に家が立っていれば、固定資産税は更地のときの6分の1に減額されます(小規模住宅用地200平方メートル以下の場合)。しかし、12月13日に施行される改正法で、管理不十分な物件は固定資産税の軽減対象から外れることになります。これにより、固定資産税が現在の6倍に増えてしまう恐れがあるということです。
Q.その家に住めなくなったときに、別の家に住む家族や親戚がその家をどうするかということが今、問題になっていますよね? (空き家活用株式会社・和田貴充CEO) 「核家族化で、昔なら実家にそのまま住むという流れがありましたが、今や一人ひとりが家を持つ時代で、相続した後も必要ないので、どんどん空き家が増えていっています」
続いて、もう1問クイズです。15年後の空き家の数は? A:約5軒に1軒 B:約3軒に1軒 正解は、Bです。2018年時点の空き家数は849万戸で、空き家対策をしなければ、2038年には2356万戸になると予想されます。空き家率は32.0%となり、約3軒に1軒が空き家になるといわれています。 Q.マンションを含めた数ですか? (和田CEO) 「そうです。マンションやアパートを含めた戸数が現状849万戸あって、今後2000万戸以上になります」
空き家の数が日本一多いのが、東京・世田谷区。一つの区だけで、約5万戸あるといいます。その理由の1つは「23区最大の宅地面積だということ」、さらに「高齢者の人口が増えていること」です。 さらに、背景には“人気都市ゆえの悩み”があります。世田谷区・建築安全課の千葉妙子係長は、「いつでも現金化できる、と思われている節もある。『いつか整理をやろうと思っているんだけどね』というような空き家が、増えてきていると思う」といいます。 Q.「いつでも現金化できる」とのことですが、世田谷なら空き家でも売れますか? (和田CEO) 「やっぱり、売れるんです。でも、なぜ売らないかというと、“何となく”空き家にしている人が多いからです。相続した人に思い入れがあったり、片付けができなかったり、きょうだい間で話がついていないなどで、前に進めたいけど面倒で、そのまま放置しているケースが多いです」
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