「どう受け取られるか不安でLINEが長文に…」の悩みに、精神科医はどう答えるか
現代はコミュニケーションを助けてくれる手段がどんどん増えている。しかし、それゆえに生じるモヤモヤも……。強烈なキャラクターながら、悩みを抱える現代人に優しく寄り添う姿勢でXのフォロワー39万人超を誇る精神科医・Tomy氏は「マイルールを作っておくべき」と説く――。 【写真を見る】カバーイラストは漫画家の「浅野いにお」が担当 *** ※以下、『「内向的な人」の幸福戦略』(精神科医Tomy著、朝日新聞出版)より、その一例を抜粋/編集してお伝えする。
返事がないと「あまり好かれてないんじゃないかな」と感じてしまう
(お悩み)LINE で他人がどう受け取るのか不安で、いつも長文になってしまいます。 アテクシもLINE が苦手なんですよね。アテクシの場合は、LINEの「既読」機能が苦手です。既読がついてすぐ返事が来ないと、「何か不愉快にさせてないかな?」と気になるし、ずっと既読が付かなくても気になる。 また、一つの会話を終わらせるとき、自分のレスで会話が途切れると、「あまり好かれてないんじゃないかな」と気になるし、相手のレスで会話が途切れると「何か感じ悪いよな」とレスを続けてしまう。 実際にはLINEを見たからといってすぐ返せるわけじゃないし、単純に返事を忘れているだけのこともある。LINE をしょっちゅう確認しない人もいる。会話がどちらのレスで途切れるかなんて、ほとんどの人は気にしていないだろうと思う。わかっているんです。わかっているけれど、気になってしまうんですよね。 ただ、この「気になる」を優先してしまうと、余計相手への印象が悪くなることもあります。
考えすぎて悪循環
いや、もともと印象など悪くなかったはずなのに、わざと自分で悪印象を作ってしまう。 たとえば、相手から返事が来ていないのに、立て続けにLINE を送ってしまう。妙に気遣って長文のLINE を送ってしまうなどがそれです。 きっとあなたも考えすぎて、配慮しすぎて長文になってしまうのではないでしょうか? これを送ったからと言って、急に相手との関係がおかしくなるなんてことはないのですが、長文だと相手は返信しづらいものです。どう返したらいいのか考えてしまう。そして、相手からの反応が遅いと、また考えすぎて自分も暴走しがちになる。悪循環ですよね。 なぜこんなことが起きるかと言うと、LINE というコミュニケーションが会話とメールの中間地点の形式だからです。メールであれば、既読もつきませんし、相手の様子をリアルに感じるものではない。落ち着いたときに返すものですから、こちらもあまり気にせず待てます。また、会話の場合は目の前に人がいるわけです。自分の言葉を聞いているのに、相手が全く返事をせず、こちらがやきもきするなんてことはないのです。