「カレーは人類学だ!」4000軒以上を食べ歩いた男が唸る、長野県・松本市の激ウマ4皿
「信州サーモンの冷やしカレー」「信州りんごのアップルポークビンダルー」「信州味噌に実山椒を加えた麻婆豆腐カレー」など、伝統的かつ魅惑的な“信州の食”を、思ってもみないアレンジでカレーに昇華するスペシャリストです。 地元の豊かな食材を、遠く離れたスリランカやインド、タイの調理法で、丁寧に仕立てていく……。多様なカルチャーがカレーによって結び合う、緻密で美しい技を堪能できます。
松本には、日本らしい昔ながらのカレー店も、外国料理としての現地志向なカレー店もありますが、がねいしゃはその架け橋となる存在なのです。 いわゆるスパイスカレーですが、香辛料がきついのが苦手な人や、激辛が食べられない人にもおすすめです。 なぜかというと、元木店長の奥さんが大の辛いもの嫌いだから(笑)! 彼女の鋭いチェックのおかげで、辛さ控えめなのにスパイシーという、マニアックになり過ぎない絶妙なバランスに仕上がっています。 がねいしゃ 住所:長野県松本市城東2-1-1 宮坂ビル1F 営業:11:30~15:00(L.O.14:30)、日・月曜定休
③ビッグな世界が詰まったミニマムな逸品「DOON食堂 印度山」
インドの家庭料理を味わえる専門店は、日本にほとんどありません。 それも北インドはヒマラヤの山あい、ウッタラーカンド州デへラー・ドゥーンの料理店となれば、この「DOON食堂 印度山」以外にないでしょう。 こぢんまりとした飲食店が並ぶ「松本はしご横丁」の一軒で、キャッチコピーは“日本一小さなインド家庭料理店”。 しかし、その注目度はワールドクラスです。『トリップアドバイザー』には英語で絶賛レビューがいくつも書き込まれ、日本全国の飲食店ランキングで11位に上昇したほど。
ついには世界経済の中心人物の一人である、インドの超グローバル企業TATAグループの社長が訪れたというのですから、これぞ“グローカル”※のお手本でしょう。 世界を虜にしたカレーは、華々しくリッチな味わいとはまた違う、“引き算の美学”に満ちています。 ※「global(地球規模の)」と「local(地域的な)」を合わせた造語。