FXについて その1 FX取引の特徴と株式取引との比較
FXとはForeign Exchangeの略で、外国為替証拠金取引ともよばれる為替の変動を利用した投資のことをいい、米ドルと日本円など通貨の交換によって利益を得ようとする取引です。 1日当たりの為替の変動は、株式と比べてそれほど大きくはありません。しかし、レバレッジを使うことにより、少額の証拠金に対して大きな取引をすることが可能で、この点がFX取引をハイリスク・ハイリターンの投資にしています。
FX取引の特徴
FX取引の主な特徴としては、以下が挙げられます。 ■通貨ペアごとの取引 FX取引は、2つの国の通貨を組み合わせた通貨ペアごとに行われ、一方の通貨と他方の通貨を交換することになります。例えば「USD/JPY」は米ドルと日本円の通貨ペアを示し、米ドルを購入して日本円を売る、または日本円を購入して米ドルを売るということです。 ドルの価値が円に対して上がると予想して、1ドルが150円のときに150万円で1万ドルを買い付け、3日後に1ドル160円となった場合、そのタイミングで1万ドルを売却すれば160万円となり、10万円の利益が得られます。 ■証拠金 FX取引では、あらかじめ口座に預け入れた現金を担保に、レバレッジ(てこの原理)をかけた取引が可能ですが、預けた現金のことを証拠金といいます。例えば、25倍のレバレッジをかけた場合、10万円の証拠金に対して最大250万円分の取引が可能となります。 ■レバレッジ 証拠金の金額と、それを用いてできる取引の限度額の比率を「レバレッジ」といいます。前述のように10万円の証拠金に対して取引限度額が250万円分の場合、25倍のレバレッジをかけたといいます。FXの個人取引での最大レバレッジは25倍です。 レバレッジは、少額の資金で大きな取引を可能にするためのもので、利益や損失を増加させる効果があり、FX取引をハイリスク・ハイリターンの投資にしています。 レバレッジを25倍にすると、10万円の証拠金では250万円までの取引ができます。そのため、1ドル150円の場合は250万円/150円=1万6667ドルの買い付けが可能であり、例えば3日後に1ドルが160円になったときに売却すれば、1万6667ドル×160円=266万6720円が手に入ります。この場合、FX取引による利益は16万円6720円となり、証拠金より大きい利益を得ることができます。 ■参加者 FX市場には、中央銀行、金融機関、企業、個人トレーダーなど、さまざまな参加者がいます。これによって主要通貨同士の通貨ペアに関しては、市場は非常に流動的となります。また、原則として平日・祝日の24時間ほぼ連続して取引が行われます。