菅野智之

米大リーグ、オリオールズは16日（日本時間17日）、巨人から海外フリーエージェント（FA）権を行使していた菅野智之投手（35）と1年契約で合意したと発表した。長らく巨人のエースを務めた右腕が、今季ア・リーグ東地区2位の強豪球団でローテーションの一角を担う。 「オリオールズへようこそ」 球団公式Xが日本代表のユニホームを着用した菅野の写真を添付し、日本語で投稿した。AP通信によると、年俸1300万ドル（約20億円）。菅野は今季24試合に登板し、15勝3敗、防御率1・67の成績を残し、自身4度目となる最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。2017年のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）では準決勝の米国戦に先発し、6回3安打1失点（自責0）と好投した。 4年越しの再挑戦だった。2020年オフにポスティングシステムを申請し、メジャー移籍を狙ったが新型コロナウイルスの感染拡大もあり市場が停滞。期限内に契約合意に至らず、巨人に残留した。レギュラーシーズン終了後に菅野は「2020年に行けなかったときの（思い）。そういうのはずっと僕の中であった」と素直な胸の内を明かしていた。 近年のオリオールズは強豪だ。菅野とバッテリーを組むラッチマンは球界屈指の捕手で、ヘンダーソンは今季37本塁打の万能遊撃手。今季チームはメジャー全体2位となる235本塁打をマークした。投手陣は今季15勝を挙げたバーンズがFA。引き止めを含め、今後はエース級の先発陣獲得も狙う見込み。菅野には移籍1年目でのワールドシリーズ進出にも期待がかかる。