【サニックスワールドラグビーユース交流大会】試合以外の時間、大会開催以外の日も、大人への階段いろいろ。
あるチームの呼びかけに、ほぼ全員の選手たちが壇上にあがり、『ウィ・アー・ザ・ワールド』を歌ったり、声を揃え、気持ちを一緒にしたシーンもあった。 「この光景を多くの人たちに見てもらいたい。大会の価値、ラグビーの良さが詰まっていると思う」と話す大人の声が何人からも届く。 高校生たちにとっても、一生忘れられない夜になる。
太宰府では日本の伝統文化に触れていた。厳かな空気の中で無邪気に笑い、おみくじを引く姿も。 参道に連なるお店のあちこちに寄り、餅を頬張ったり、コンビニで買い食いしたり。ピッチ上での激しさ、逞しさとは違う、10代の素顔が見られた。
5月2日の東海大福岡高校訪問も、いい時間だった。 サウスランド ボーイズ ハイスクールの選手たちと在校生たちの距離は、スモールグループ内の自己紹介タイムや語学クイズですぐに近くなり、最後に選手たちが迫力満点のハカを披露すると、見つめる者たちの顔が紅潮していた。
忠北高校は韓国の文化やK-POPを女子生徒たちに披露し、和やかで楽しい空気を作った。 同校の津山憲司校長は、交流時のみんなの表情を見ながら、「授業より大事な時間もあるねえ」と笑顔でこぼしていた。 短い時間で、異国の地に友人ができた。そして、その縁は長く続く。
▼交流、経験の蓄積はAチーム以外でも。 日本の高校生たちは、試合日の合間の日もグローバルスタジアムにいた。各校Bチーム同士の練習試合がたくさん組まれているからだ。 5月2日の午前中、人工芝のフィールドA、フィールドBに、多くの高校生たちの姿があった。まるで、夏の菅平のような光景だ。 9時30分、石見智翠館と大阪桐蔭のB同士の試合が始まった。30分経つと、東福岡と東海大相模のBチームも加わって、相手を変えながら貴重な時間を積み重ねていく。 多くのチームがB、C、1年生チームを組んで、4月30日、5月2日、4日と、Aチームに劣らぬ経験をした。4日には、他県からそこに加わったチームもあった。