【精神科医が教える】職場にいる「不快な人」との付き合い方・ベスト1
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります! ● 職場にいる不快な人との付き合い方 今日は、職場にいる不快な人との付き合い方についてお話ししたいと思います。 職場に不快な人がいるというのは、多くの方が共感するテーマかもしれません。今回は、総論的に「どう対応すればよいのか」をお伝えしたいと思います。 まず、不快な人と関わる際の大前提は、関わり合いを減らすこと、そして余計なことを言わないことの2点です。 ● 目立たないように振る舞う 不快な人の前では、できるだけ目立たないように振る舞うのがポイントです。たとえば、挨拶はしますが、心を込めずに機械的に済ませる。それだけで十分です。 さらに、仕事の話以外はしないように心がけます。依頼や連絡事項について、必要最低限のことだけを話すようにするといいです。 とくに注意したいのが、馴れ馴れしい言葉遣いをしないことです。意に反して関係性を近づけてしまうことになり、不快な人がより距離を詰めてくるきっかけになります。 ● あえて丁寧な言葉遣いを徹底する また、不快な人には丁寧な言葉遣いを徹底することが重要です。この「丁寧さ」というのは、いわば「慇懃無礼(いんぎんぶれい)」を意識したものともいえます。 慇懃無礼というのは、言葉や態度が丁寧すぎるがあまり、かえって無礼であることを意味しますが、ことさらに丁寧に接することが、物事を荒立てず距離を置くためのテクニックでもあります。 不快な人ほど心を込めず、必要なことだけを機械的に、なおかつ丁寧に伝える。これを心がけるだけでも、不快な人とのやり取りがグッと楽になります。 ● 雑談は一切しなくていい もちろん、心の距離だけでなく、物理的に距離を置くことも大切です。同じ職場で働いていても、極力その人の近くにいないようにする。 デスクが隣同士の場合は難しいですが、できるだけ会話をしないように意識します。空気をよくしようと無理に雑談をしたり、和ませようとする必要もありません。 そもそも雑談というのは自然に生まれるもので、無理につくり出すものではないのです。職場は仕事をする場所なので、一切雑談をせず、無言でもまったく問題はありません。 ● 残念な人への対処法 そういう不快な人は、その人柄も相まって、残念なことにまわりの人に問題行動を指摘されることもなく、自分の問題に気づかないまま放置された状態で、年齢を重ねてきた可能性が高いです。 もし明らかな問題行動があれば、丁寧な口調ではっきりと指摘しましょう。それでも改善されない場合は、上司や関係者に仕事に支障が生じていることを冷静に報告してください。 相手に「チクられた」と思われるかもしれませんが、気にしなくて大丈夫です。問題行動を起こしているのは相手ですし、必要な対処をするのは当然のことです。 ● 願ったり叶ったりの状況を実現 結果的に相手がアナタに苦手意識を抱くようになり、関わり合いが減ることが期待できます。そうなれば、願ったり叶ったりですよね。 こうした対処をすることを心に決め、実践していくことで徐々に効果を感じられるようになるでしょう。 職場の不快な人との関わり方を工夫することで、本来は必要のないストレスを減らし、職場の環境を少しでも快適にすることができます。 ※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。
精神科医 Tomy