「心の大掃除」で新年の準備 53%が気持ちの整理希望 理由第1位は「新年を気持ちよく迎えたい」 他人との比較減らし・自己決定の度合い高め幸福感向上へ
自分の優先事項を見直す心の整理
「Live News α」では、津田塾大学教授の萱野稔人さんに話を聞いた。 堤礼実キャスター: ーー明日を元気に迎えるためにも、気持ちの切り替えや心の整理は大切なことですが、なかなか簡単にはいかないですよね? 津田塾大学・萱野稔人教授: 「心の大掃除」によって人は何を求めているのか。これを明確にするために、私もこの調査結果を読み解いてみました。 この調査では「心の大掃除」は「気持ちや心の整理」とも言い換えられています。この点を含めて考えると、「心の大掃除」とは、「自分にとって何が大切なのか、その優先順位をあらためて考えること」だと言えます。 堤キャスター: ーーこの時期、1年を振り返っていろいろと思うこともありますよね。 津田塾大学・萱野稔人教授: 「忙しくてやりたいことができなかった」、「周囲の目や評価ばかり気になってしまい、自分らしく生活できなかった」、そんなふうに振り返ることも少なくないはずです。 だから、「来年こそは、自分が大切にしているもののためにもっと時間を使いたい」、「もっと自分の軸に重きを置いて生活したい」と思うのでしょう。 そのために、この時期には心の整理をして、自分にとって何が大切なのか、あらためて考えるのだと思います。
自己決定と自他比較のバランスが幸福感の鍵
堤キャスター: ーー忙しさの中でつい忘れがちですが、自分を振り返ってみることは大切ですよね。 津田塾大学・萱野稔人教授: 人々のこうした問題意識は、いくつかの研究によっても裏づけされています。 例えば、神戸大学などによる「幸福感と自己決定」によれば、お金があるかどうかよりも、自己決定できているかどうかの方が、人々の幸福感を決定する要因としては大きい。 つまり、時間の使い方にしても、他人との関わり方にしても、自分で自分のことを決められる度合いが大きければ大きいほど、幸福感も高くなります。 堤キャスター: ーー自己決定が幸福感につながるということですね。 津田塾大学・萱野稔人教授: 他人と自分を比較し過ぎてしまう人は幸福感が低いことも、さまざまな研究によって示されています。 こうしたことを、多くの人は直感的にわかっているのではないのでしょうか。だから、「心の大掃除」をして、自分にとって大切なものを振り返りたくなるのでしょう。 堤キャスター: 年末は1年の締めであり、新しい年を迎える準備期間でもありますから、このタイミングで良い1年のスタートを切れるように、「心の大掃除」をしてみるといいかもしれませんね。 (「Live News α」12月25日放送分より)
Live News α
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