大の里が結びで照ノ富士を撃破 花田虎上氏 横綱に左上手与えない「もろ差し」が勝因
◇大相撲夏場所初日(2024年5月12日 両国国技館) 波乱の幕開けだ。1横綱、4大関全員に初日から土がついた。結びは新小結・大の里(23=二所ノ関部屋)が横綱・照ノ富士(32=伊勢ケ浜部屋)をすくい投げで破った。西前頭15枚目だった今年初場所以来、横綱には2度目の挑戦で初白星を挙げた。 立ち合いは右を差し、下手をつかんだ。さらに左をねじ込んで、もろ差し。どんどん圧力をかけて土俵際へ追い込むと、下手を離した右ですくって転がした。 ABEMA大相撲中継で解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「どうしましょう…」と横綱・大関が全員敗れる大荒れの展開に絶句した。 結びの取組内容について「調子がいい横綱ではないことは確か。でも大の里がうまかった。いつもなら右を差してガーッと(一気に)出ていく。そうすると半身になって(照ノ富士に得意の左)上手を取られてしまう。そうさせない形がもろ差しでした」と照ノ富士に左上手を与えなかったことが大の里の勝因であることを指摘した。