SKY-HIが導く、MAZZELネクストレベルへの道【夏合宿レポート#1】
“楽しい”を因数分解
MAZZELについて、「課題というほどのことでもないけど、今の時期に勝手に練習する癖がつくかどうかが本当に大事」と話していたSKY-HI。TAKUTO主導で行われたダンストレーニングは、“能動的な練習”のひとつのかたちだったのかもしれない。なぜ、今の時期に“練習する癖”をつけておく必要があるのか。そこには、SKY-HIの信念があった。 「デビューから3年の間に癖がついたら、ずっとやれるようになるはずです。コンテストで優勝するにはスキルを磨くだけでもいいけれど、我々は最終的に人間勝負。だからこそ、より健全な成長のために、“能動的活動、能動的練習、能動的エンジョイ”を強調していきたいと思っています」 16時になると、再びスタジオに全員が集合。合宿所に到着したSKY-HIとメンバーでテーブルを囲み、マネージャーが書記を務めるかたちでミーティングが開かれた。そして、なぜこの合宿を行うことにしたのか、SKY-HIがその意図を話し始めた。 「みんな、絶対に今が一番伸びる。練習ってしなきゃいけないものにすると伸びないので、楽しく練習する癖をつけて帰りましょう」 SKY-HIからこの合宿にかける想いが語られたあとは、MAZZELの新しい楽曲を選んでいく時間に突入! SKY-HIから次々と提示されるトラックに、メンバーは体を揺らしたり、頷いてみたり、ニンマリしたり、ビビットな反応を見せていた。 そして、SKY-HIからMAZZELに次のような言葉が投げかけられた。 「自分にとっての“楽しい”という感情に向き合いましょう。人の感情に向き合うのもアーティストの仕事だけど、自分の感情としっかり向き合うのがアーティストの一番大切な仕事だから。ふんわり楽しむともったいないので、何がどういうふうにどうなって楽しいのか、具体的に因数分解してもらえるとうれしいです」
チームMAZZELの絆が感じられたBBQ
ミーティングが終わると、ここから夜のバーベキューまでは自由時間。屋上スペースでサッカーをしたり、スタジオでTAKUTOが再びダンスレッスンを開講したり、思い思いの時間を過ごす姿が見られた。QJ取材チームによるSKY-HIとMAZZELメンバーへのインタビューも、この時間を使って実施。一人ひとりが自分らしい言葉で、今の胸の内を素直に語ってくれたのが印象に残った。 夕食の時間になり、取材の順番が最後だったSKY-HIとともにバーベキュースペースに向かうと、すでにメンバーとスタッフが勢ぞろい。肉や野菜、おにぎりといった定番メニューのほかに、サザエやマシュマロなど豪華な食材が用意されていた。 SKY-HIからの「みんな忘れてるかもしれないですけど、今回のミッションは楽しむことなので!」という発言に、沸き上がるチームMAZZEL。全員に飲み物が行きわたると、乾杯の音頭を取ったのはTAKUTOだ。 「スタッフのみなさんも、クイック・ジャパンさんも、社長もメンバーも、いつもありがとうございます! 合宿も最後までケガなく楽しめるとうれしいです。乾杯!」 「乾杯!」とにぎやかな声が響き渡り、メンバーもスタッフも関係なく、みんなでグラスを合わせていく。お互いに気を遣いすぎている感じのない和気あいあいとしたムードは、チームMAZZELがとてもいい状態で進んでいることを感じさせるにはじゅうぶんだった。アーティストとスタッフで立場は違えど、ひとつのチームとして目標に向かって進む絆がたしかに存在していた。 * MAZZEL (マーゼル)2023年5月、シングル『Vivid』でデビューした8人組ダンス&ボーカルグループ。幸福を意味する「Mazel」に迷路「Maze」と情熱「Zeal」をかけ合わせたグループ名には、迷路から抜け出すための出口に向けて情熱を燃やし、幸福をつかみとって人々に渡していくグループになるという意志が込められている。2024年10月16日には、3rdシングル『MAZQUERADE』をリリース、また12月18日には初の映像作品『MAZZEL 1st One Man Tour 2024 “Join us in the PARADE”』のDVD、Blu-rayが発売される。 SKY-HI (スカイハイ)圧倒的なラップスキルのみならず、卓越したボーカル&ダンス&トラックメイキングスキルでエンターテインメント性あふれるコンテンツをセルフプロデュースで創り上げ、常に世に提示し続けている。2020年には、マネジメント/レーベル「BMSG」を立ち上げ代表取締役CEOに就任。ボーイズグループのBE:FIRSTやMAZZELをプロデュース。アーティスト・プロデューサー・経営者と多岐にわたり才能を発揮している。
文=坂井彩花 撮影=山口こすも