技研製作所の「モバイルエコサイクル」、可搬型発電システムの実証開始
建設機械メーカーの技研製作所(本社・高知市、社長・大平厚氏)はこのほど、やまびこ(本社・東京都青梅市)と共同で、高知本社の可搬式駐輪システム「モバイルエコサイクル」の自家発電設備として、やまびこの可搬型発電システム「shindaiwaマルチハイブリッドキューブ」(マルチハイブリッドキューブ)を取り付け、運用実証を開始したと発表した。 モバイルエコサイクルは、設置と撤去が容易にできる、省スペースかつ収容性の高い駐輪システム。従来は動力源である電気を確保するために電線の引込工事が必要だったが、マルチハイブリッドキューブは太陽光パネル、蓄電池、発電機を備えるため、自家発電が可能となり引込工事が不要になった。 マルチハイブリッドキューブは可搬型で、系統電力がない場所でも安定した電力を供給できる。また、太陽光とバイオ燃料で発電するため、カーボンニュートラル(CN)にも貢献できる上に、災害時における電力供給ソースとしても活用できる。さらに動力源も含めたパッケージでの可搬式駐輪システムの提案や稼働時におけるCO2排出量の削減も可能となる。 今後、約1年の実証期間中にモバイルエコサイクルへの電力供給量、太陽光パネルの発電量、蓄電池の残量、発電機の稼働状況といった各種データを蓄積、分析し、モバイルエコサイクルにおける省エネ化の検討など、さらなる製品力向上に生かしていく。 技研製作所は、モバイルエコサイクルに関して「放置自転車や盗難といった地域課題へのソリューションの提供と、本実証を実用化につなげたい。一時的に設置が必要なイベントなど利用シーンを広げることで、サステナブルな社会や機能的なまちづくりの実現に貢献していく」としている。