出所24日後「刑務所の方が暮らしやすい」 廿日市市の商業施設強盗で動機語る 広島地裁初公判
広島県廿日市市の商業施設で女性にナイフを突き付け、現金を奪ったとして強盗や建造物侵入などの罪に問われた同市の無職男(38)の初公判が23日、広島地裁であった。男は起訴内容を認め、「外の生活になじめず、刑務所に入ろうと思った」と動機を語った。検察側は懲役7年を求刑し即日結審した。判決は9月12日の予定。 検察側の冒頭陳述によると、男は服役を繰り返し、今回は出所から24日後だった。被告人質問では「刑務所の方が暮らしやすい。どうせなら罪を重くしたかった」と説明。女性に謝罪した上で「事件を起こすのは最後にしたい」とした。 検察側は論告で「悪質で危険。何ら更生せず、犯罪傾向は根深い」と強調。弁護側は「動機が問題で、重い刑罰は意味がない」などとして寛大な判決を求めた。 起訴状などによると、男は5月30日昼、商業施設内で20代女性の首付近に背後からナイフを突き付け、「強盗だ。おとなしくしろ」などと脅迫。女性の両手をタオルで縛り、現金5821円を奪った疑い。
中国新聞社