起業あるある「周囲の反対」どう切り抜ける? (横須賀輝尚 経営コンサルタント)
『資格起業バイブル(横須賀輝尚 著)』
大企業に勤めていても副業が推奨される今、起業に興味を持つ人は増えています。そんな中、常に注目されているのが資格の取得。すでに資格を持っている人はもちろん、資格を取って独立したい人や資格に興味がある人に必読のQ&Aを、経営コンサルタントで士業(特定行政書士)でもある横須賀輝尚氏の著書「資格起業バイブル」から、再構成してお届けします。
■あなたに近い人は反対する人が多い
『Q. 独立開業したいのですが、家族から反対されました。開業してもいいのでしょうか? 何年も独立起業の計画を練っていますが、妻に反対されて独立できません。子供がまだ小さいので、お金の面での心配もわかるのですが……。また、同僚に独立の相談をしても、「この不景気に独立起業をするなんてばかげている」と取り合ってくれません。私としてはどうしても独立したいのですが、反対を押し切って開業してもよいでしょうか?』 独立起業を100パーセント全面支援する家族はあまり存在しません。それは、あなたの独立に反対する奥様のように、大切な人が心配だからです。 もちろん、自分自身の生活がかかっているということもありますが、今の収入で平穏な生活が送れているのであれば、普通の感覚ならまず独立を止めるでしょう。「何もそんなギャンブルをすることはない」と普通であれば考えるはずです。 なかには「何があっても成功させましょう」と前向きに考えてくれる家族もいると思いますが、こういった家庭は少数派です。たくさんのコンサルティングをする中で、こういった「どうやって家族を説得すればよいか」という相談も多数受けており、多くの方がこうした思ってもいない意外な伏兵によって独立開業を阻まれています。 反対される多くの場合、「説明不足」が原因です。こういった独立開業という大きな決断なのに「絶対に大丈夫だから」というような根拠のない説明で済ませてしまおうとしていることが多く見受けられますが、これでは納得も安心もできません。 重要なのは「根拠のある説明」です。残念ながら意気込みだけでは理解してくれないことが多いので、ひとつひとつ丁寧に説明していくことが重要になります。これが説明できないとなれば、そもそも独立起業の計画にまだまだ何か欠落したものがある可能性があります。 では、どうしたら「根拠のある説明」ができるのか。と、その前に「相談相手」についても先に触れておきましょう。