独ユニパーに130億ユーロ超の損害賠償-ガスプロムとの契約終了
(ブルームバーグ): ドイツのエネルギー会社ユニパーはロシアのガスプロムから2022年半ば以降にガス供給が途絶えた問題で国際的な仲裁を求めていたが、130億ユーロ(約2兆2000億円)を超える損害賠償を受け取る権利が認められた。
12日の発表資料によると、7日の仲裁裁定により、ユニパーはロシアからの長期輸入契約を打ち切ることも可能となった。同社はガスプロムと1970年代から取引していた。
欧州のエネルギー危機時にユニパーはドイツ史上最大規模の企業救済措置として国有化された。ロシアがパイプライン「ノルド・ストリーム」経由のガス出荷を停止すると、燃料価格が高騰。その後、ユニパーは代替供給のために毎日、数億ユーロの支払いを余儀なくされた。
ガスプロムが支払いを履行することはないかもしれないが、同社との契約終了はユニパーが株式市場への復帰に向け準備するための重要な節目となる。
ユニパーのミヒャエル・ルイス最高経営責任者(CEO)は損害賠償について、「いかなる金額であれドイツ連邦政府に向かうだろう」と述べた。
ユニパーは2022年6月以降、ロシアから限定的な量のガスしか輸入できず、22年8月末以後は完全に供給が途絶えた。ユニパーは同年、ガスプロムを提訴した。
ガスプロムにコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。仲裁裁定はスイスの法律に従いストックホルムで下された。
原題:Uniper Breaks Gazprom Ties With €13 Billion Damages Awarded (2) (抜粋)
--取材協力:Priscila Azevedo Rocha、Anna Shiryaevskaya.
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Rachel Morison