サッカー・U-23日本代表は〝史上最も過酷なアジアの戦い〟を勝ち抜けるか!?
同様に、細谷のストライカーとしての魅力を解説してくれるのは、戦術分析官としてYouTubeで人気を博し、クラブチームの監督も務めるレオザフットボール(以下、レオザ)氏だ。 「細谷は確かにまだ本調子ではないですが、相手にがっつりマークされたり、削られる場所でボールを受けたりしても、そこから強引に持っていける、今までの日本人選手にあまりいないタイプ。調子さえ戻れば、本当に頼りになります。 仮に細谷の調子が戻らなくても、藤尾翔太(町田ゼルビア)や荒木遼太郎(FC東京)など、能力が高く、信頼できる選手たちがいます」 MF陣では背番号10、ドイツ・ブレーメンでプレーする佐藤恵允を川端氏は推す。 「高校まで無名で、大学で花開いた選手。特に大岩剛監督がこの世代の指揮官になってから代表常連になりました。秘蔵っ子に10番を託したともいえるだけに、『おまえがやってくれよ』という期待感も大きいはずです」 レオザ氏は、現在J1首位を走る町田ゼルビアの主軸、平河 悠を「日本のエースになりうる存在」と語る。 「三笘 薫(ブライトン)や伊東純也(スタッド・ランス)のように局面を打開できる存在。ボールを預けたときに強引にシュートまで持っていく力、チャンスメーク力は、今回のメンバーで平河が一番高いと思っています」 続いて〝守備の軸〟について。くしくも川端氏、レオザ氏共に挙げたのはサイドバックの半田 陸(ガンバ大阪)だ。 「半田はセンターバックが裏を取られたりした場合でも、サイドから中央を助けることができる。さまざまな状況に対して頭を使って対応できる力があり、フル代表でも見てみたい選手です」(レオザ氏) 川端氏は加えて、半田の経験値を高く評価する。 「この世代のネックは、コロナ禍で2021年のU-20W杯などが中止となり、国際大会の経験が少ないこと。半田は、19年のU-17W杯予選でアジアを1位突破した経験があり、本大会でもベスト16まで進んだチームの主将を務めているので、非常に頼もしい選手です」 もうひとり、〝攻守の要〟としてレオザ氏が挙げたのは、昨季アジア年間最優秀ユース選手賞に輝いた20歳の松木玖生(FC東京)だ。 「メンタル的な柱は松木だと思います。理詰めでプレーできて感覚もよく、体も強い。言語化能力もある。頭の良さも含め、僕は〝ピッチ上の監督〟として期待しています」