「強そうやな」浦和学院と九州国際大付、選手同士の友情 センバツ
第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)第9日の28日、準々決勝4試合があり、ベスト4をかけて8校が熱戦を繰り広げる。第1試合で対決した浦和学院(埼玉)と九州国際大付(福岡)には中学時代、日本代表として共に戦ったチームメートや九州地区で競い合った選手が多く在籍。かつての仲間やライバルとの再戦を心待ちにしてきた。 【全試合あります! 球児の熱い戦いを号外で】 九州国際大付の尾崎悠斗遊撃手(3年)は中学時代、エースの香西一希投手(3年)と糸島ボーイズ(福岡)でプレー。15歳以下日本代表にも選ばれ、2019年11月に愛媛県で開かれた国際大会「U15アジアチャレンジマッチ」で優勝した。 当時の代表には、浦和学院の八谷晟歩(せいほ)主将(3年)ら九州地区から選ばれた選手、埼玉県出身の大勝朱恩(しゅおん)内野手(同)がおり、尾崎選手は「大会前から一番対戦を楽しみにしていた相手」と話した。 糸島ボーイズ時代、ライバルチームのエース兼主砲として2人の前に立ちはだかったのは、福岡から浦和学院に進み、今大会開幕戦の大分舞鶴戦で大会第1号の本塁打を放った高山維月(いつき)捕手(3年)だ。香西投手は「(高山選手から)三振を取ったこともあるけど、中学の時も甘い球を打たれた」と長打を警戒していた。 一方、高山選手は「関東の方がレベルが高いと知って地元を離れてこっちに来た。中学の時は香西投手のいるチームに負け越してしまったが、高校でその借りを返す。絶対勝ちたい」と闘志を燃やした。 尾崎選手は24日の2回戦で広陵(広島)に勝利した後、高山選手に「試合できるね」と無料通信アプリ「LINE(ライン)」でメッセージを送った。高山選手からは「九国強そうやな」と返信があり、尾崎選手も「浦和も強い。お互いがんばろう」とエールを交わした。 28日の試合は浦和学院が九州国際大付を降したが、終盤までもつれる熱戦で各選手が奮闘した。互いの距離が離れても続いてきた競争心と友情は、野球ができる限り変わらない。 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。