「新環境でのビクビク」怯える人が使える簡単テク 自己肯定感をアップするための毎日の習慣
では、悪口を言われて思考停止になってしまったとき、そこから自力で抜け出すためには、どのような考え方を身につければよいのでしょうか。 ■人の価値は悪口や他人からの評価で左右されるものではない 私は、三重県内の中学や高校で講演をすることがあります。そんなとき、必ず披露する鉄板ネタがあります。おもちゃの1万円札を用意し、生徒さんに尋ねます。 「みんな、この1万円札が本物だとしたら、欲しい?」 ノリのいい生徒さんがいると、「欲しい!」「課金する!」「何か買う!」と口々に答えてくれます。
そこで私は、1万円札をパシッと叩きます。 「私は今、この1万円札を叩きました。さて、叩かれた1万円札だけど、欲しいかな?」 生徒さんは変わらず「欲しい」と言います。叩かれる前も、叩かれた後も、1万円札に変わりはないからです。 次に私は、1万円札を握りつぶします。 「私は今、この1万円札を握りつぶしました。見て、ほら。こんなにくちゃくちゃ」 手のひらでぎゅっとつぶされて小さくなった1万円札。 それでもみんな「開いたら使える」などと言い、やはり「欲しい」と言います。握りつぶされる前も、握りつぶされた後も、1万円札には変わりはないからです。
■1万円札をドンドンと踏みつけても… 今度はその丸まった1万円札を床に落とし、足でドンドンと踏みつけます。 「この1万円札を踏みつぶしました。叩かれて、握りつぶされて、そのうえ私に踏まれてぺちゃんこになった1万円札。欲しい?」 生徒さんは笑いながら答えます。 「欲しい!」 踏まれる前も、踏まれた後も、1万円札に変わりはないからです。 私はおもむろに1万円札をひろげて……。 「じゃあ私、今度はこれをこうするね」
叩かれて、つぶされて、踏まれてくちゃくちゃになった1万円札を、ビリビリと何枚にも破ります。 「破ってやった。この破られた1万円札ならどう? 欲しい?」 ここで、数人の生徒さんは「え、使えないからいらない」という反応をしますが、必ず誰かがこう言ってくれます。 「銀行!」 「そう! 銀行に持っていけば、新しい1万円札と交換してくれるね!」 そう言うと、先ほど「いらない」という反応をした生徒さんも「じゃあ欲しい」と言います。