岩見沢市で豪雪パトロール「高齢者同士で支えあうしかない」独居高齢者の不安
HTB北海道ニュース
廣瀬美羽記者) 「岩見沢市内の住宅街は、どこの家を見ても屋根に大きな雪庇ができています」 連日の大雪に見舞われた岩見沢市。19日の積雪は最大112センチと、平年のおよそ2.7倍となっています。 市職員) 「どうですか、雪の感じ、煙突とか大丈夫ですか」 市が19日から行っているのは、1人暮らしの高齢者や障害者の世帯などを回る「豪雪パトロール」。職員が一軒ずつ見回り、住宅の玄関やストーブの排気口が、雪で埋まっていないかなどを確認しました。 羽鳥隆さん) 「いやー、ひどいわ雪」 「こっちで(雪を)はねれないからさ。独居老人だもん」 市内で1人で暮らす、羽鳥隆さん87歳。去年かかった肺炎の後遺症で、現在もチューブで肺に酸素を送っています。 このため、体を激しく動かす雪かき作業はできません。電気店を営んでいますが、この大雪のため今月に入ってからは営業できない状況が続いています。 廣瀬美羽記者) 「こちらに2台ある車はどちらも雪ですっぽりと埋まり使うことができなくなっています」 羽鳥さんの自宅前には雪に埋まった2台の車が。自家用車と営業用の車ですが、掘り出すことができず、修理の依頼があっても受けることができません。普段は車で近くのコンビニへ行きますが、買い物もできない状態だといいます。 羽鳥隆さん) 「近所の人に(雪かき)頼んでるんだけど、みんな忙しくて来てくれない」 65歳以上の高齢者の割合が4割に迫る岩見沢市。1人暮らしをする91歳の女性の家では、高齢の男性3人が雪かきをしていました。 除雪を行う高齢男性 「この3人で合計年齢何歳だと思いますか?240を超えてます。本当に厳しいですよ」 作業をするのはシルバー人材センターから派遣された70代から80代の会員たち。まさに、高齢者同士で生活を支え合っています。 岩見沢市に住む91歳女性) 「2週間前にシルバーセンターにお願いして、やっときょう(19日)がシルバーセンターが空いていて、きょうになった。シルバーさんがいなかったら、うちは1人暮らしだから、どうにもなんない」 岩見沢市では、20日にかけても雪が降ったりやんだりの天気が続く予想です。今後も雪かきの担い手不足が予想されることから、岩見沢市社会福祉協議会は市民を中心に、除雪ボランティアへの登録を呼びかけています。
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