「ババロア」…それは恋人未満、友人以上のじれったい魅惑の昭和スイーツ!
皆さま、こんにちは。はじめましての方、はじめまして。昔のお菓子の本を集めたり作ってみたりしちゃったりしているBUNKOです。 【参考写真】レトロ菓子・ババロアの魅力 今回は「ババロア」です。皆さま「ババロア」は憶えていらっしゃるでしょうか? 「あ、忘れていたババロアの存在……」という方も多いでしょう。 最近だと、ムースは聞くけどババロアってあまり聞かないと思います。 ◇ムースとババロアの違いって? 「ムース」は卵白や生クリームなどを泡立てて、ふんわりさせて果物やチョコレートなどを混ぜて固めたもの。 「ババロア」は基本、黄身などで作った「アングレーズ(カスタード)ソース」に生クリーム、ゼラチンなどで固めたもの。 実際はどっちも使っていたりと、明確には区切っていないようです。 とは書いたものの、あるサイトでは「はっきり違いますね」などと書かかれており、「結局どっちなの? はっきりして~!」と悩む人も多いかと思います、そんな“恋人未満、友人以上の曖昧な存在”の「ババロア」を紹介していきます。 ◇夢に見た美しい「ストロベリーババロア」 私は以前、一度作ったことがあります。 私の親は団塊の世代で、常に新しいものを求め取り入れる「ニューファミリー世代」でもあります。核家族化などにより料理教室やTV、雑誌や本から新しい料理やお菓子を学んだりと、新しい食生活が次々と導入された時代です。 そんな時代にご多分にも漏れず、うちの母も『3分クッキング』や『きょうの料理』など意欲的に購入しており、幼い私はいつもそのお菓子部分だけを眺めて「大人になったら、こんなステキなお菓子食べたい……」と、大袋の不二家POPキャンディーを舐めながら夢みるような子どもでした。 そんな幼少期、昭和49年に発売された『3分クッキング』に掲載されていたのが「ストロベリーババロア」 そこに掲載されているストロベリーババロアの姿は、まるでまだ見ぬ霧深いヨーロッパの尖った山のようにシャープで美しく、エレガント。おとぎ話のお嬢さまが、じいやと共に馬に乗って旅をしていると、じいやに「お嬢さま、あの山をご覧ください」と言われ、顔を上げると朝霧のかなたにそびえ立つ美しい山が……。 てな感じで、妄想しちゃうほどにとても美しく、美味しそうで長年の憧れのお菓子だったのです。そんなストロベリーババロア、数年前、ようやく満を持して作ってみました、が……。 ぶひ~い!! な……なんか、全体的にだらしがないな……写真ではもっと鋭角にピンと美しく……。 当時あのババロア型はどこで買えたの? そもそも、苺が添えてあるので食べ物とギリ認識できる感じだし、この色はギョニソ? 強いて言えば魚肉ソーセージに近いな……と。 凄まじく頭の中で言い訳と本音が言い争いの大喧嘩! このままほっておくとキャットファイトが始まるので、すぐさま切り分けることに。 !!!???……切ってみたけど「死んだギョニソ」? まじ?? 死んでんじゃん??? 血でてんじゃん! ギョニソ!! ギョニソオブ死!!! ※時すでにおすしで脳内キャットファイト開催中。 食べてみましたが、味も漉し方が良くなかったのか、苺の果肉と種のザラザラで美味しいのか美味しくないのか曖昧な味。これじゃあ「じいや」もがっかりだ……。