換気扇やコンロ周りのギトギト油汚れは「アルカリ性洗剤」で落とす。重曹、セスキ炭酸ソーダ、炭酸ナトリウムの違いは?
2:セスキ炭酸ソーダ
続いては「セスキ炭酸ソーダ」です。重曹水のアルカリ度が8に対して、セスキ炭酸ソーダはアルカリ度が9~10とやや強め。このため、重曹では落としきれない油汚れには、セスキ炭酸ソーダを使用するのがおすすめです。また、セスキ炭酸ソーダは手荒れが起きにくいとされていますが、必ず手袋は着用してくださいね。 こちらも重曹同様に加熱して使用が可能。熱し方は、500mLの水に小さじ1(約5g)のセスキ炭酸ソーダの粉末を溶かし。1分ほど火にかけると50度になるので火を止めます(これ以上の高温は危険です)。加熱時には泡立ちやガスの発生に注意が必要。加熱後は近づかないようにし、使用する際は必ず冷ましてから使用しましょう。 加熱したことでアルカリ度がアップ。キッチンの油汚れも簡単に落とせるようになりました。セスキ炭酸ソーダは、ナチュラルクリーニングに広く使われ、100均でも手に入りやすくなりました。重曹では落ちない油汚れは、まずセスキ炭酸ソーダを使うのが扱いやすいかもしれません。また、使用後は水ぶきでふき残りをしっかりふき取ることをお忘れなく。
3:炭酸ナトリウム
さらに強力なアルカリ性を持つのが炭酸ナトリウムです。あまり見かけることがありませんが、一部のドラッグストアにおいてあり、ネットでも手に入れることができます。液性が11であり、アルカリ度が非常に強く、ガンコな油汚れやこびりついた汚れに効果的。ただし、強いアルカリ性を持つため、使用時には慎重に取り扱う必要があります。 炭酸ナトリウムはアルカリ度が高く、加熱はせずに500mLの水に小さじ1弱(約3g)をしっかり溶かして使用。 つけおきに使ったり、雑巾にしみ込ませて油汚れをふき取るのに適していますが、使用後は必ず水ぶきでふき取ってください。アルミ製品に使うと黒ずむ可能性があるため、注意が必要です。 今回は、家庭で使えるアルカリ性の洗剤を紹介しました。重曹、セスキ炭酸ソーダ、炭酸ナトリウムの各洗剤にはそれぞれ特徴があり、汚れの種類や程度に応じて使い分けることが重要です。 掃除してみたところ、炭酸ナトリウムとセスキ炭酸ソーダの汚れ落ちには大きな違いは感じられませんでしたが、セスキ炭酸ソーダの方が油汚れにしっかりなじみ、落ちやすいように感じました。重曹を10分近く沸騰させるのは少し手間がかかるため、重曹で十分に汚れが落ちない場合は、手に入れやすく扱いやすいセスキ炭酸ソーダを試してみるのもいいかもしれません。 今年の大掃除には、アルカリ性の洗剤を活用して、効率よくきれいにしてみてはいかがでしょうか。 ※ アルカリ性の洗剤は洗浄力が強いので手荒れをする可能性があるので、必ず炊事用手袋を着用してください。 ※ 掃除した場所に洗剤が残らないようにしっかり水ぶきしてください。 ※ アルミ製品に使うと黒ずむので使用できません。そのほか、水洗いできないものや、水ぶきできないもの、漆器、皮革製品、絹製品、銅、真鍮、貴金属、宝石類、花器、金箔、ニス塗りの家具、表面加工された家具、メガネ、自動車等の塗装面なども使用不可。必ずパッケージを確認してください。 ※ 掃除の際には、必ず換気を行うようにしましょう。 ※ ご使用中にお子さんやペットが触れないようにご注意ください。
よしママ