4月19日から恵みの雨が降る「穀雨」。野遊び作家がこの時期の野草の楽しみ方を解説!その名から<毒草>と思われやすい「ヘビイチゴ」、実は…
日本には、旧暦の「二十四節気」をさらに初候・次候・末候の三候に分けた「七十二候」という暦があります。今回は、野遊び作家・フィールドアドバイザーとして活躍する大海淳さんに、旧暦の七十二候にちなんだ野草の楽しみ方を紹介していただきました。今回紹介する季節は「穀雨」です。大海さんいわく、「ヘビイチゴはたしかにウマくはないが、実は意外に役に立つ」そうで――。 【イラスト】「穀雨」に楽しみたい野草は… * * * * * * * ◆穀雨(こくう) いろいろな穀物を育む恵みの雨が降り始めるころ。春の季節の最終期で、農作物を生長させるところから「百穀春雨(ひゃっこくはるさめ)」ともいう。 また花の開花を促す雨を「催花雨(さいかう)」と呼ぶ。 新暦では4月19日~5月4日ごろ。 主な歳時記 ・4月23日…東京でノダフジ開花 ・4月下旬から…弘前さくらまつり ・5月1日ごろ…八十八夜 ・5月3日から…博多どんたく 上記、生物季節観測などの時期は、目安としてご覧ください。また、行事の日にちは変わることもありますので、お出かけになる場合は事前にお調べください。
◆初候 葭(あし)始(はじ)めて生(しょう)ず 水辺でアシ(ヨシ)が芽吹き始める 日本は古くから「豊葭原瑞穂之国(とよあしはらみずほのくに)」と呼ばれたように一面の葭原に被われていた。 ・新暦では4月19日~23日ごろ ・この候の植物=片栗(カタクリ) 次候 霜(しも)止(や)みて苗(なえ)出(いず)る 降霜が終わり稲の苗が育ち始める 「八十八夜の別れ霜」といって、霜の心配がなくなり、苗代で苗がすこやかに伸びる。 ・新暦では4月24日~28日ごろ ・この候の植物=吸葛(スイカズラ) 末候 牡丹(ぼたん)華(はなさ)く ボタンの花が咲き始める ボタンは、そのあでやかな花姿から中国では「花の王」と呼んでたたえられてきた。 ・新暦では4月29日~5月4日ごろ ・この候の植物=蛇苺(ヘビイチゴ) 註)新暦該当日は、年によって1日程度前後することがあります。
【関連記事】
- ジェーン・スー 40歳過ぎから体調が優れない状態が日常に。「疲労」で済んでいたものが「罹患」とセットになり、「おまえが思っているほど強くはない」と体が逐一知らせてくる。私は弱体化している
- ガムを使って日常的に「噛むこと」を意識しよう。頭皮血流アップや、免疫物質が増加する…など意外な効果も<美容・健康編>
- 起床後1時間以内のタンパク質摂取で、筋肉が衰えるのを防ぐ。朝に食べることで吸収率がアップする食材とは?
- 「イライラする」「気分が落ち込む」《不機嫌》をもたらす原因とは?自律神経の専門医が教える、上機嫌で過ごすためのヒント
- 花粉症対策に、腸内環境を整える「まごわやさしいよ」で免疫強化。食物繊維とタンパク質を摂れる食事法