その名も12気筒!フェラーリの最新モデル「ドーディチチリンドリ」にヨーロッパで乗ったら驚いた
車体の設計も見直されており、812スーパーファストに比べてホイールベースが20mm短くなり、全体的なシャシーの剛性が約15%向上しています。また、使用される鋳造部品の数が削減されており、これによって重量の軽減と剛性の強化が図られています。さらに、リサイクルアルミニウムが初めて使用されている点も環境配慮型の新しい試みです。
デザイン面では、フェラーリ365GTB/4デイトナにインスパイアされたフロントデザインが特徴で、空力性能を最適化するためのアクティブエアロデバイスも搭載されています。このモデルは、クーペとスパイダーの両方のバージョンが提供され、価格は約€39万5000からといわれています。 フェラーリの最新V12モデル「12チリンドリ」には、独立操舵式のリアサスペンション(リアホイールステアリング)が採用されています。この技術は、812コンペティツィオーネで初めて導入されたもので、今回の12チリンドリにも引き継がれています。リアホイールステアリングは、特に高速域での安定性や低速時の旋回性を向上させる目的で設計されています。
この技術により、後輪が微妙に操舵されることで、俊敏性とトラクションを高め、コーナリング性能が向上します。これはフェラーリが多用する高度な車両制御システム「Side Slip Control(SSC)」と連動して動作し、車の操縦性を最適化する重要な要素の1つです。
■まだまだあるゾ!最新フェラーリの魅力
フェラーリ「12チリンドリ」には、他にもいくつかの先進的な特徴があります。 エアロダイナミクス:フェラーリの最新のアクティブエアロデバイスが搭載されており、車両の高速安定性とダウンフォースを最適化しています。このシステムは、走行状況に応じて車の空力を動的に調整し、抵抗を減らしつつも、必要な場面で空力性能を最大化します。
サイドスリップコントロール(SSC 8.0):最新バージョンの「Side Slip Control」が採用されており、トラクションコントロールや横滑り防止装置と連動して、車両がドリフトや滑りを制御しながらも、最大限のパフォーマンスを引き出します。 ブレーキバイワイヤ(ABSevo):ブレーキシステムは、電子制御ブレーキ(ブレーキバイワイヤ)を採用し、従来の油圧ブレーキシステムに比べてより精密な制御が可能です。これにより、制動力の分配がさらに最適化され、ドライバーのフィードバックが向上しています。 軽量化技術:シャシーの設計には、従来の22個の鋳造パーツの代わりに17個のパーツを使用することで、車体剛性を15%向上させながらも軽量化を実現。また、フェラーリとしては初めてリサイクルアルミニウムパネルを使用しています。