カリブ海の猫旅「この猫はきれいだからきっといい写真になる」(プエルトリコ)
こんにちは、世界を旅する犬猫写真家、新美敬子です。今回はカリブ海に面する3カ国を2回に分けてお送りします。今回はプエルトリコとドミニカ共和国を訪ねます。 【猫写真18点】「この猫はきれいだから、撮るときっといい写真になる」と笑顔で話してくれた ここは、プエルトリコの首都サンフアンです。旧市街の西側にはモロ要塞があり、見張り塔の近くに猫がいました。現代の見張り役を引き受けているつもりかもしれません。 この猫たちの世話をしているのは、公的機関に勤める女性です。「この2匹は母(右の猫)と息子で、母は愛護団体の人が避妊手術をしたの。ほかの3匹の子どもは里親さんにもらわれたけど、この息子を特別に可愛がっていたから残したの」 スペイン植民地時代の建築物が当時の姿で残されていて、猫の背後に見える政府関連の建物もカラフルな色合いです。
サンフアンの高級なマンションの中庭にいた猫に話しかけていると、近所に住む奥さんらしき人が、私のカメラを見て「この猫はきれいだから、撮るときっといい写真になる」と、明るい笑顔で話してくれたので、私も明るい気持ちになりました。 インテリア家具や雑貨を扱う小さな店の店先に猫がいました。この店の女性オーナーによると、この猫たちが乗っている小さなベンチは、メキシコからの輸入品で、猫たちのお気に入りだそうです。「爪を研がないように新聞紙を敷いているけど、バリバリって聞こえたときはダメって注意するわ」。 サンフアン旧市街にあるパセオ・デラ・プリンセサは、ブロンズ像やモニュメントがいくつもある庭園です。作品の上に猫が乗っている姿もさまになっていました。
プエルトリコ本島から船に乗って、クレブラという離島へ行ってみました。クレブラ(culebra)はヘビのことだそうです。現地で知り合ったキャサリンさんによると「安心して。ヘビはいないから。あまりに美しい島だから、侵略者や悪い人が寄りつかないように、気持ち悪い名前をつけたのだそうよ」。 キャサリンさんの飼い猫チャーリーは、彼女の弾む声を聞いて、うれしそうに毛繕いをはじめました。 次は、プエルトリコの西にあるドミニカ共和国に向かいました。 ドミニカ共和国の首都、サントドミンゴの歴史地区ソーナ・コロニアルは長い歴史を持つ場所です。コロンブスがアメリカ大陸を“発見”したすぐあとから街の建設が始まりました。中心にあるエルコンデ通りは歩行者道路になっていて、猫が安心して寝そべっていました。 土産物店で店番をしていた猫は、歩道に出てきて、休憩していました。