20勝目の石川遼、逆転賞金王へ「チャンスはある」 VISA太平洋マスターズは4度目V!
男子ゴルフの国内ツアー三井住友VISA太平洋マスターズ最終日が10日、静岡県・太平洋クラブ御殿場コースで行われ、1打差2位から出た石川遼が5バーディ、2ボギーの67で回り、通算11アンダーで逆転優勝を果たした。6月のJAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品以来の今季2勝目。年間複数回優勝は3勝を挙げた2019年以来5年ぶりで、大会史上単独最多4度目の優勝で節目の通算20勝目を飾った。1打差の通算10アンダー2位は河本力、谷原秀人。連覇を目指した今平周吾は通算8アンダー6位にとどまった。 石川遼の最終日の戦いぶり
「チャンスが最後の最後にきた」(石川遼)
劇的なフィナーレだった。 通算10アンダーで河本、谷原と首位に並んで迎えた最終18番パー5。石川は3番ウッドの第1打でフェアウェイ左をキープすると、残り230ヤードの第2打を3番ユーティリティで果敢に2オン狙い。ボールは右サイドの池をかすめもせずピン一直線に飛んでグリーン近くに着弾し、ピン手前8メートルをとらえた。 大ギャラリーが見守る中、イーグルパットこそカップをかすめたが、20センチのウイニングパットをしっかりと沈めた。沸き上がる歓声と拍手を全身で受け止めながら、両手を1度、2度、3度と突き上げ、喜びを爆発させた。 優勝インタビューでは笑顔で感慨に浸った。 「すごくいいゴルフができたなという気持ちでいたので、最後まであきらめずに。後半なかなかチャンスをものにできなかったけど、最後まであきらめずにやりたいなと思っていて、チャンスが最後の最後にきたので、我慢してよかったなという思いです」 過去に19回も頂点を極めてはいても、優勝の重圧を克服するのは簡単ではなかった。3番で左バンカーから50センチに寄せてバーディを先行させると、第1打を8番アイアンで10センチにつけた7番からは3連続バーディ。前半だけで4つスコアを伸ばし、2位に2打差をつける単独首位でハーフターンを迎えたが、後半は11番、13番でボギーをたたき、谷原秀人に首位を譲った。そこから盛り返しての優勝だけに喜びはひとしおだった。