田中史朗氏「集中力を保てば取られない」フランス戦はロースコアに勝機 イングランド戦は「勝つことが大事」と力説
ラグビーの「オータム・ネーションズシリーズ」が2日に開幕し、世界ランク14位の日本は10日にフランス戦、25日にイングランド戦(共に日本時間)を迎える。世界の強豪が欧州で激突する同シリーズはWOWOWで全試合ライブ配信、日本戦2試合を含む注目試合は生中継される。この2試合の見どころを元日本代表SHの田中史朗氏が解説した。 * * * 2年ぶりに敵地でフランスに挑む日本。昨年のW杯8強で世界ランク4位の相手は、強力なFW陣と切れ目ない攻撃の「シャンパン・ラグビー」を武器にする。田中氏は、日本のFW陣を中心とした守りに期待する。 「相手はBKでなくても、BKのような動きをする。日本も気を抜いた時に点を取られるが、集中力を保てれば取られない。反則をせずしっかり守れれば、あとはディラン(ライリー)が何とかしてくれる(笑い)」 攻撃を導くのは世界最高峰のSHデュポン(トゥールーズ)。攻撃の起点を封じ、ロースコアの展開に田中氏は勝機を見いだす。 「デュポンの一瞬のスピード、キックチェイスからのスピードは脅威。彼が簡単にボールを持てない状況を作ることが大事。(SO)ラモスのキックもやっかい。まずは敵陣で反則をしないことが重要」 そして今年のテストマッチを締めくくるのが、25日のイングランド戦だ。昨年のW杯1次リーグでは12―34の黒星。今年6月の国立でも17―52で敗れた。過去12戦全敗の相手は、SOスミスが司令塔として躍動する。田中氏は「勝つことが大事」と力説する。 「イングランドは堅いラグビー。取れる時に取り切ることが大事。そしてハイボール対策。FBのスチュワードはキック、キャッチ、ラン、全部できる。彼は気をつけないといけない。スミスも一人で何でもできるので、チームとしてしっかりやる。そして、やはり勝つことを考えてやってほしい。桜のマークを背負うのであれば、誰であっても100%のパフォーマンスで勝つ。そこは意識してほしい」
報知新聞社