ヤクルト・小澤怜史 「どの場面でもやることは一緒」好結果を生んだ不動心/陰のチームMVP
どんな役割にも対応し、投手陣を支えた。プロ9年目、ヤクルトに移籍して4年目の横手投げ右腕・小澤怜史は40試合に登板し、6勝6敗、11セーブ、2ホールド、防御率2.55でシーズンを終了。投手としてユーティリティーさを発揮し、フル回転した。 【選手データ】小澤怜史 プロフィール・通算成績 開幕は先発としてスタート。2カード目の初戦となる4月2日の広島戦(マツダ広島)を任された。好投や粘投を続けながら、なかなか勝ち星に恵まれず。先発した8試合で0勝5敗、防御率2.63の成績で交流戦途中から救援に配置転換となった。 「一軍で投げられるならどこでもいいと思っている。調整面の難しさはあるけど、結果を出していなかったのでしようがない。『どこでも投げます』という感じでやっている」 昨季も途中で配置転換となったが、難なく対応。誤解を承知で言えば“便利屋”だが、間違いなくチームに必要不可欠な存在だ。7月16日の中日戦(神宮)では3対3の7回から四番手で登板。2回を無安打無失点に抑え、味方が7回裏に勝ち越したことで今季初勝利を挙げた。「一定の気持ちでマウンドに上がったら、どの場面でもやることは一緒かなと思って投げている」と小澤。ブレない不動心が好結果を生んだ。 さらに、8月以降は抑えを任されることが増え、シーズン終盤にはほぼ固定された。9月26日の広島戦(マツダ広島)ではチームでただ一人となる2ケタセーブを記録し「試合を締められることにはすごくやりがいがある」。愚直に仕事を全うし、これからもチームを支える。 写真=BBM
週刊ベースボール