不登校児過去最多34万人…支援団体は財源確保に課題、オンラインゲームが切り開く支援の未来とは?
知見の共有で活動の輪を広げる
不登校支援には多くの困難な課題があるなか、岡村さんがゆるクラの活動を通して実現したいことは何か。 「子どもが孤立しないための居場所が、たくさん用意されている社会にしたいという思いがベースにあります。大人の働き方も多様に変化していくように、子どもにもさまざまな選択肢があったほうが、のびのびと成長しやすくなるのではないかと考えています。 そのため、私たちが今できることの一つは知見を共有することです。同じようにゲームなどで不登校支援をしようとする人や団体を見かけますが、ゼロから始めて独自に知見を蓄積するのは大変です。活動をスケールアップするためには、そうした人たちとつながることが大切だと考えています」 ゆるクラの活動を見ていると、不登校支援は専門家以外でもできることがあるように思える。例えば、ゲーム配信者はマインクラフトに深く精通しているため、ゆるクラのような環境では、その参加自体が不登校支援に大きく貢献する可能性がある。 実際、ゆるクラにYouTuberが参加した際、ハンターから参加者が逃げるテレビ番組のようなシステムをマイクラ上で再現したところ、子どもたちは大いに盛り上がったという。 不登校には多様な支援の形があるからこそ、支援したい人それぞれに適した役割があるのかもしれない。 取材・文/福永太郎
集英社オンライン
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