ECBは利下げ継続可能、急ぐべきではない-シュナーベル理事
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)は、利下げを継続することができるが、さらなる動きを急ぐべきではないと、シュナーベル理事が述べた。
同理事は16日パリでの講演で、消費者物価の見通しに対するリスクは「おおむね均衡している」と述べた。2024年に4回の利下げを行った後、政策金利は景気を抑制も刺激もしない水準に近づいているとの認識を示した。
「物価安定は手の届くところにある。政策金利を中立水準に向けて徐々に引き下げていくのが最も適切な行動だ」と述べた。ECBはユーロ圏のインフレ率が目標の2%に収束していくことに自信を深めている。
ECB当局者が「徐々に」という言葉を使う場合、0.5ポイントではなく0.25ポイント刻みの利下げを指すことが多い。
シュナーベル氏は「ディスインフレの重要な部分はまだ実現していない」と述べ、サービス価格の上昇率が依然として高いことを指摘した。
また、ユーロ圏経済に襲い掛かる新たな衝撃の「多くがインフレ加速リスクをもたらしている」ことと、政策金利が「中立的な領域に近づいている」ことを理由に、徐々に動くべきだと論じた。
原題:ECB Can Keep Cutting Rates But Not Too Fast, Schnabel Says (1)(抜粋)
--取材協力:Katharina Rosskopf.
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Alexander Weber, Mark Schroers, William Horobin